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    ID:
    31123
    年:
    2014
    月日:
    0816
    見出し:
    博多曲物 私が継ぐ 27歳の二川さん ご飯の味、木の香りに感動 修業1年 徐々に成長
    新聞名:
    西日本新聞
    元UR(アドレス):
    http://www.nishinippon.co.jp/nnp/f_toshiken/article/108228
    写真:
    【写真】
    記事
    300年以上の歴史があるとされる福岡市の伝統工芸「博多曲物(まげもの)」職人を目指し、東区馬出の柴田徳五郎さん(86)=市無形文化財=の工場で27歳の女性が修業に励んでいる。
    南区に住む二川薫さん。
    縁もゆかりもない伝統工芸の世界に飛び込み、今月末で丸1年。
    少しずつ成長する姿に 、柴田さんは「店を継いでほしい」と願っている  博多曲物は、杉やヒノキなどの薄い板材を曲げ、合わせ目を桜の皮でとじた容器。
    弁当箱や飯びつ、茶道具など用途は幅広い。
    江戸期の地誌が特産品として紹介。
    筥崎宮の祭具に用いられ、門前町の馬出地区には明治期に二十数軒あった。
    今も同地区に残るのは柴田さんが営む「柴田徳商店」だけと いう  二川さんは知人が持っていた博多曲物の弁当箱に引かれ、昨年8月、柴田さんの工場を訪れた。
    3度目の見学のとき、柴田さんは組み立てる作業中だった。
    工程や歴史など初歩的な質問にも丁寧に答えてくれた。
    その姿に思わず「やってみたい」。
    弟子入りを志願した  二川さんは福岡市で生まれ育ち、高校の普通科を卒業後、販売、事務員などを務めた。
    職人の世界は縁遠かったが「自分で使ってみたら、ほんのりと漂う杉の香りとふっくらしたご飯がおいしかった」。
    博多曲物の魅力に引き込まれ、月曜から土曜の昼間、工場に通い技術を習得。
    夜は生活のためにデータ 処理などのアルバイトをする日々を続けた  板材を機械で曲げ、組み立てるまでの作業を任されるようになり、柴田さんは「勉強熱心で覚えも早い」と目を細める。
    「店の後継ぎに」と期待するようになった。
    ただ、曲物職人として最も難しいのは市場で買い付ける丸太の目利き。
    材質の良しあしで品質が左右される。
    「板にしたとき、きれいなのは均等に目 が詰まったもの。
    試行錯誤を重ねても難しい」と柴田さん。
    「失敗して覚えることもある。
    一度やらせてみないと」とも  二川さんは「そう簡単には覚えられない仕事。
    周りの期待は考えず、目の前の仕事をやるだけです」。
    木の香りが漂う工場で、前に進むことだけを考えている     ◇      ◇ ■手間敬遠され後継者難 県内製造2軒  博多曲物の起源は、はっきりしない。
    日本書紀に登場する神功(じんぐう)皇后が応神天皇を現在の福岡県宇美町で産んだとき、へその緒を納める箱として作られたという伝説がある。
    最も古い記録としては、福岡藩の儒学者だった貝原益軒の地誌「筑前国続風土記」に「馬出の町には、家々に捲(まげも の)を作る」と記されている  柴田徳五郎さんによると、馬出地区の職人は大正期、駅弁などの需要の高まりとともに折り箱業に転業。
    細長い板を円状に並べて、たがで結う「おけ」が普及したことに加え、材料の丸太の仕入れから加工、販売まで一貫して手掛ける手間が敬遠されて、後継者はなかなか育っていない。
    柴田さんは「職人に なりたいという若い人は少ない。
    自分もいつまで続けられるか分からないし、今後が心配」と話す  福岡県内で他に博多曲物を製造しているのは、馬出地区から志免町に移転した老舗1軒だけという     ◇      ◇ ■300年以上続く伝統工芸品  ▼博多曲物 福岡県知事指定の特産工芸品。
    くぎなどの金属は一切使わず、長細い桜の皮で縫うようにつなぎ合わせるため、非常に軽く、乾燥するとより耐久性が増すなどの特徴がある。
    柴田徳五郎さんは1981年、福岡市の無形文化財保持者に認定された fff:

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