商品企画室:森を管理するということは、地球に優しくなるということです。
私たちはニュージーランドに淡路島ぐらいの大きさの「ウッドワンの森」を所有していまして、「30年サイクル」という概念のもとに、植林から伐採までをトータルで管理しています。
植林、成長、伐採までのサイクルに30年かかることから、この
ように呼んでいます
商品企画室:小さな苗木を植えて、無節のきれいな無垢材をつくるために、木がまだ幼いうちから小さな枝を人の手で丁寧に枝打ちしています
商品企画室:さらに、木目が整った良質な無垢材に仕上げるために、常にもっと太陽の光を浴びて成長するように、と心を込めながら間伐をおこない、木一本一本に太陽の光をよく当てるようにしています
そして植林から約30年後、高さ30〜40mと立派に育ったニュージーパインは伐採され製品へと変わっていきます
愛情と手間をかけて木を育てているところから、製品まで一貫生産している部分が他社にはない強みだと思っています
── 木と聞くと、寒暖の差や湿気などに弱いイメージがありますが、その辺りの問題はどのように克服されているのでしょうか
商品企画室:木は生きているので、水分を吸うと膨らみ、乾燥すると縮んだりします。
なので、木材を日本の気候に合う含水率までしっかり乾燥させて管理、そして製品化しています
そのため大きく含水率が変わったりすることは無いので、木自体が反りにくくなっています
また、汚れについての心配もあると思いますが、その対策は「塗装方法」でクリアしています。
分子レベルの話ですが、架橋密度が高い塗料を使っていますので、汚れの大きさよりも塗料の隙間が小さいので汚れが入らなくなっています。
ただ、ピカピカになりすぎる塗装にはしておらず、しっかり木味が出るものと
なっています
また木は日焼けもしてきます。
これは革製品を使って出てくる味と同じで、時間とともにホンモノだからこそ感じられる味わいに変わっていきます
「ウッドワンの森」ですくすくと育ったニュージーパイン
── それでは最後に、木を育てているウッドワンさんにしかできない、ものづくりやこだわりについて教えてください
商品企画室:もともと林業の会社なので、木材に対する愛情をもって、大事に育てた一本一本の木材たちを、部位ごとに長所を活かした使い方をしています。
せっかく何十年もかけて育てた木なので、なるべく捨てるところなく使って、さらに長い間使える商品をつくっていくことを心がけていますね
ウッドワンは、植林から商品展開まで全て自社でおこなっている、他にはない企業です
新しいレシピや花の名前を覚えたりするように、木の名前もみなさんに覚えて頂きたいですし、日本の家や暮らしの中に普通にホンモノの木がある、そんな社会にしていきたいと考えています
── 今日はどうもありがとうございました。
商品企画室:ありがとうございました!
* * *
林業というバックグラウンドを活かすことで、本物志向と現実的な価格帯を実現しているウッドワンのみなさんからは、強い使命感、そして木への愛情が感じられました
さらに今回の工場見学を通じて印象に残ったことは、su:ijiがある空間にもやっぱり「ほっこり」の存在があったこと
その「ほっこり」は、木そのものが持つあたたかみ以上に、su:ijiに携わる職人やスタッフ全員の木に対する愛情からくるものだったようです
su:iji[WOODONE]
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