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- ID:
- 30088
- 年:
- 2014
- 月日:
- 0408
- 見出し:
- 道南スギ内装の北海道新幹線 幻に JR「木材は使用できない」
- 新聞名:
- 北海道新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.hokkaido-np.co.jp/news/chiiki2/531899.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
JR北海道のトラブルが相次いだことで、渡島総合振興局などが利用拡大を進めている道南地方特産の木材「道南スギ」を、北海道新幹線車両の内装材に活用する構想が立ち消えになった。
トラブル対応に追われる同社に十分にアピールする機会が得られなかったためで、新幹線車両のPR効果を期待し
ていた同局が悔しがっている。
スギの道内の植林は気候上、道南に限られ、道南スギ産地形成推進協議会(事務局・木古内町)によると、1773年に松前藩が本州から苗木を持ち込んだのが始まりとされ、戦後大量に植林された多くが伐採適期を迎えている。
このため同局は2012年に北海道新幹線車内での道南スギ活用をJR北海道に提案。
九州新幹線では、座席のテーブルや肘掛け、壁などに九州の木材がふんだんに使われており、道南スギも売り込み次第で採用される見込みが高いと考えたためだ
ところが、同社はその後、車両の出火事故や貨物列車の脱線、レール検査データ改ざんなど、トラブルや不祥事が相次ぎ、対応に追われ続けた。
同局は、要望する機会を得られないまま同社は今年3月、新幹線40両を既に発注済みと発表した。
同局は即座に「道産木材の活用」を要請したが、同社は今月初め、「今から設計変更はできず、木材は使用できない」と回答してきたという。
同局林務課は「残念」と落胆を隠せない。
「札幌延伸に向けた車両で協議できれば」と今後に望みをつなぐが、同社は取材に「今後の車両の内装についてお話しでき
る段階ではない」(広報部)
道南スギは、鉄道建設・運輸施設整備支援機構が建設している新幹線新函館(仮称)、木古内両駅の駅舎で、木造住宅4軒分相当の約100立方メートル以上が天井などで使われる予定。
同局は構内のイスや手すりへの活用も要望している
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