v11.0
- ID:
- 29059
- 年:
- 2013
- 月日:
- 1120
- 見出し:
- デザインか伝統か? イタリアのクリスマスデコレーション
- 新聞名:
- 朝日新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.asahi.com/and_M/fashion/TKY201311190208.html?ref=com_fbox_u
- 写真:
- 【写真大】
- 記事
-
イタリアでは12月8日の「聖母無原罪のお宿りの祝日」にクリスマスツリーを飾りつける。
ミラノのドゥオモ広場にも毎年、高さ20~30メートルほどの大きなツリーが出現する。
「今年はどんなツリーかな?」と市民も楽しみにしているが、費用は巨額なものとなる。
財政難に苦しむミラノ市は、毎年ツリーのスポン
サーを募り、デザインも含めた厳正な審査の結果、一本のツリーを選出。
過去にはティファニーや、腕時計のガガ・ミラノがスポンサーを務めている。
さて、イタリアの家に欠かせないクリスマスツリー。
家庭での平均的なデコレーション風景は?
日本よりも天井が高いイタリアの家では、リビングに置くモミの木も大きい。
市内のガーデニングショップでは約1.5~2メートルのものを中心に揃えている。
オーナメントは、自分たちで買うものはもちろん、代々受け継いだり、友人から贈られたりしたデコレーションボールや、リボン、イルミネーションなど。
それ
を一家総出でわいわい言いながら鈴なりに飾り付ける。
クリスマスカラーの赤や緑、ゴールドの盛りに盛ったデコレーションは、家族で祝う幸せなクリスマスの象徴だ
ところが、そんなツリーを巡って、このところ変化の兆しが。
ミラノのおしゃれ雑貨・インテリアショップHigh Tech
(ハイテック)では、11月半ばから1フロアをクリスマスデコレーションコーナーが占める。
高くそびえるのは30本ほど木片を重ねたオブジェ……に見えるが、じつはモダンかつエコフレンドリーなデザインクリスマスツリー
そのほかにシンプルな細い枝の先にLEDが内蔵されたツリーなど、造形に特徴のあるクリスマスツリーが揃っている。
デコレーショングッズも白とシルバーが中心。
素材は木やガラス、メタルのナチュラルな素材感が活かされている。
イタリアンモダンの家具でクールに、または北欧家具でクリーンにまとめたリビングには、伝統的なツリーよりも、色味をおさえたデザインツリーが似合うのかもしれない
そのほか、ちょっと変わったクリスマスツリーを紹介する。
毎年伐採したモミの木を飾ることに、なんとなく抵抗があるという人も少なくないが、人工植物のツリーというのはチープで風情に欠ける。
そんなジレンマを払拭してくれそうなのがCollection
Reno(コレクション・レーノ)。
リサイクルペーパーを使用したクリスマスツリーで、ドイツに事務局を置くFSC(森林管理協議会国際センター)の認証を受けている。
環境保全と社会経済に関する厳しい条件をパスした森林を由来とするファイバーのみを使用している証だ。
白無地のものもあり、色を塗ったり、飾りを
貼り付けたりして、子供たちと一緒にカスタマイズするのも楽しそう。
都会の庭やテラスにマッチしそうなのが、LIGHTREE(ライツリー)というデザイン照明器具。
モミの木の形の照明で、闇に浮き上がるように、ほのかに光る。
ツリーのほかに、イタリアのクリスマスの代表的な飾りつけとして「プレゼピオ」がある。
キリスト降誕のシーンを、着色したテラコッタの人形で再現したジオラマで、イタリアの教会や町の広場に飾られる。
趣向を凝らしリアルに再現されたプレゼピオはこの時期の風物詩だ
このプレゼピオにもデザインの波が。
「Alessi(アレッシィ)」のプレゼピオは、かわいらしくデフォルメされた陶製のミニチュア版。
イタリアのデザイナーでコミック作家でもあるマッシモ・ジャコンがデザインした。
これならモダンな家に置いても違和感ないデザインだ
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