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- ID:
- 29058
- 年:
- 2013
- 月日:
- 1116
- 見出し:
- 県産木材 台湾輸出へ
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/ibaraki/news/20131115-OYT8T01469.htm
- 写真:
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- 記事
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海外での木材需要の高まりに着目し、県産の良質な木材を輸出しようという県内企業の取り組みが始まっている。
来年5月には県北産の「八溝(やみぞ)材」を台湾に輸出する予定で、関係者は「海外需要を取り込むことで県内林業の活性化につなげたい」と期待をかけている。
林野庁によると、今年上半期の全国の木材輸出額は4年ぶりに50億円を超えた。
背景に中国や米国などでの木材需要の増加が考えられるという。
住宅建設が増え続けてきた中国では、2000年に約1億6000万立方メートルだった木材需要量が、10年には約4億3000万立方メートルに急上昇。
米国の住宅着工件数も08年のリーマン・ショック直前の水準近くまで回復しつつあり、各国に輸出されてきた北米の木材が米国内で消費される傾向が強
まっているという。
今回、県産材を輸出する台湾でも木材不足が起きており、今年1~8月期の主要木材製品輸入量が、製材で80万7189立方メートル(前年同期77万2739立方メートル)、丸太で46万2381立方メートル(前年同期45万3154立方メートル)などと増えている。
「八溝材」は、八溝山(1022メートル)山麓の大子町やその周辺の常陸大宮市などに育つ杉やヒノキを指し、まっすぐで強度が高いことなどが特徴
今回の事業を手がける県内建築大手「棟匠」(本社・水戸市)は、市場規模の割に富裕層が多く、親日的な台湾を輸出ターゲットとして選定。
今年4月に現地企業と合弁会社を作り、来春には現地で木造住宅26棟の建築に着手し、八溝材を活用する予定だ
県内林業は、安い外国産材の流入で縮小の道をたどってきた。
農林水産省によると、県内の木材の素材生産量(2010年)は約29万7000立方メートルで、1965年の約65万2000立方メートルと比べると半分以下に減少。
県内林業就業者数も1960年度の3116人から、653人(2010年度)に減
少している。
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