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- ID:
- 29000
- 年:
- 2013
- 月日:
- 1114
- 見出し:
- 建具職人、木製額皿を考案
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shizuoka/news/20131113-OYT8T01117.htm
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- 記事
-
熱海市網代の建具製造「西島木工所」の西島則雄社長(62)が、仏料理店向けの額縁風木製皿(木製額皿)を完成させた。
16日から同市内で開かれる「多賀網代文化展」で展示発表する。
額皿はすでに発注元の横浜市のレストランで使われているが、西島社長は「和洋問わず芸術的な料理を盛り付
けてほしい」と、一般にも販売することにしている。
業務用まな板の再生を手掛けていた西島社長が、横浜市の仏料理店オーナーシェフから「木製の皿を作れないか」と打診されたのは今年1月。
長男で営業担当の西島洋輔さん(27)がフェイスブックを通じ知り合ったシェフからの依頼とあって、二つ返事で引き受けた。
当初、シェフの案は一枚板だったが、「ソースが流れ落ちるといけないから、周りに溝を付けたら」などとやり取りするうち、西島社長が「うちで作っている額縁の形はどうか。
料理の芸術を盛るのにふさわしいのでは」と提案してデザインが決まった。
だが、「やってみたら難題が山ほど出てきた」と西島社長は言う。
最も苦労したのは、料理から出る水分対策だった。
試作品をシェフが店で試しているうち、水分で外枠の接合部が離れるなどの欠陥が出た。
建具職人としての腕が試された。
接合の仕方を様々に変えるなど試行錯誤の末、8月にようやく「完成品」と言えるまでに仕上がった。
県の助成の対象となる「経営革新計画承認書」も知事から交付された。
額皿の枠部分は硬い材質のケヤキや桜、皿部は主にヒノキを使っており、風合いは和食にも向いているという。
正方形の大、中、小や長方形など5種類を作ったが、西島社長は「形や大きさは注文に応じる」と話している。
多賀網代文化展は熱海市昭和町の起雲閣で16、17日に開かれ、今年で4回目。
多くの文化人や芸術家が活動拠点としている南熱海地区の作家らが陶芸や絵画、木工作品などを展示する
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