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- ID:
- 28146
- 年:
- 2013
- 月日:
- 0723
- 見出し:
- ぼくらのベンチ 仮設の憩いに 杉並の中2、職場体験でつくる
- 新聞名:
- 東京新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013072202000245.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
東京都杉並区立杉森中学校の2年生男子3人が職場体験で作った木製のベンチが東日本大震災で被災した福島県南相馬市の仮設住宅に贈られることになった。
3人を受け入れた建設会社社長が「ものづくりの喜びと使ってもらう喜びを知ってほしい」と提案。
慣れない大工仕事に四苦八苦した3人は「座り
心地は硬いけど人の支えになると思うとうれしい」と目を輝かせる。
(竹島勇)
十九日の終業式後に全校生徒に伝えられると、大きな拍手が起こった
同中の二年生は、八日から十二日まで近くの企業や店舗で職場体験をした。
建設業を希望した大川顕(けん)君、川田隆司君、本間祐介君の三人は同中OBの由井営太郎さん(66)が区内で経営する会社に
「高齢者も多い仮設住宅に住む人が憩えるベンチがほしい」。
南相馬市の知人から聞いていた由井さんが、三人にベンチ作りを提案。
三人とも被災地支援は初めてだったが、本間君は「やりがいができた感じでうれしかった」と振り返る
水ぬれに強いヒノキを選び、設計からのこぎりで板を切り、くぎを打って塗装までやり遂げた。
ベンチは横百二十センチ、縦四十センチ、高さ三十五センチで三人掛けが五脚。
大川君は「板と板の間の間隔を均等にするのが難しかった。
のこぎりは技術の授業で手にしたことはあったが難しかった」
現地へどう運ぶかという問題もあったが、区内の運送会社社長が「宮城で荷物を載せる空のトラックで運んであげよう」と協力を申し出てくれた
南相馬市では十八日現在五千五百四十九人が仮設住まいだ。
同市の担当者は「住民ともども喜んでいます。
高齢者が通院や買い物に使うバス停前に設置します」と大喜びだ
川田君は「将来は人の助けになる仕事がしたい。
被災地との懸け橋となれたのは財産です」と話した
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