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- ID:
- 26377
- 年:
- 2013
- 月日:
- 0107
- 見出し:
- 建具職人の技生かし木工100点 近江八幡の田中さん
- 新聞名:
- 中日新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.chunichi.co.jp/article/shiga/20130103/CK2013010302000024.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
近江八幡市馬淵町の建具店経営田中溥(ひろし)さん(79)は、建具作りの一級技能士の腕前を生かして趣味の木工にも励んでいる。
自宅内の作業場には、人生訓を書いた壁掛けやついたてなどが十点ほど並び「嫁入り前の娘のようなかわいい作品。
気軽に見学に来て」と話す
田中さんは、六十年余り前から障子やふすまなどを作り続けているベテラン建具職人。
地元の馬淵学区文化祭に出品するため、十年ほど前から仕事の合間を利用して趣味の木工を始めた。
既に百点ほどを完成させたという
二〇一二年十月下旬の馬淵学区文化祭に出品したついたては、高さ、横幅が各一メートル十センチの大作。
樹齢百五十年のクワの丸太を板状に加工してほぼ正方形の外枠を作り、その中央部には高さ八十センチ、横幅三十センチの障子を二枚はめ込んだ。
クワの木の滑らかな曲線美をそのまま生か
した重量感あふれる作品で、和風住宅の玄関に置くと趣が出るという
田中さんは「一カ月ほどかけて完成させました。
まったく塗装しておらず、木目や節の特徴を自然に引き出しています」と話す
このほか、つづられた言葉にユーモアがにじむ作品もある。
「かね(金)が人生のすべてではないが、有れば便利、無いと不便です 便利のほうがいいなあ…」とのメッセージを添えたキリ材のついたてや、「笑顔はいいなあ… 気持やさしくなります ほんまどすエ…」と書いた壁掛けがある
田中さんは「好きなことばを墨で書きました。
多くの人に観賞してもらえるように今後も制作に頑張りたい」と話している
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