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- ID:
- 27379
- 年:
- 2013
- 月日:
- 0409
- 見出し:
- 県産材ベンチで電車待ち
- 新聞名:
- 読売新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/shimane/news/20130408-OYT8T01271.htm
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- 【写真】
- 記事
-
出雲大社の大遷宮に合わせ、一畑電車は、電鉄出雲市駅と雲州平田駅(いずれも出雲市)に、県産の木材でできたベンチを設置した。
県内は面積の約8割を森林が占めており、参拝客らに県産材のよさをPRする狙い。
駅に地元の木材を使ったベンチを置くのは全国的にも珍しいといい、利用客からも人気を
集めている。
(寺田航)
5月10日に出雲大社で大遷宮のメーン行事・本殿遷座祭が行われ、大勢の参拝客が訪れると予想されることから、新ベンチの設置を一畑電車が県に提案。
県の紹介で、出雲地域の林業関係団体などでつくる斐伊川流域林業活性化センター(松江市)が全額出資し、出雲地区森林組合が地元の木材
を使って製作した。
木製ベンチは4、5人掛け。
先月26日に、両駅のホームや待合室に以前からあったプラスチック製のベンチと取り換え、計25脚を設置した。
広告などはなく、座った人に県産材の美しさを感じてもらうため、目立った塗装もしていない。
今後、他の駅のベンチも交換を検討するという。
全国約70社の私鉄が加盟する日本民営鉄道協会(東京都)によると、地元の木材で作ったベンチを駅に設置するのは全国的にも珍しいという。
電鉄出雲市駅をほぼ毎日利用するという県立出雲工1年の菖蒲廻(しょうぶさこ)俊介さん(15)は「やわらかくて、落ち着く」と笑顔。
一畑電車のファンという東京都世田谷区の会社員舘野直亮さん(33)は「駅の穏やかな雰囲気に合っている」と話す
一畑電車は今月から、1日フリー乗車券と、県産材でできた板に「平成の大遷宮記念」と焼き印を押した乗車券のレプリカのセット(1800円)も販売。
同社は「木のぬくもりと同時に、島根の魅力を感じてもらえれば」と期待する。
県林業課によると、県内の林業産出額は1990年に159億2000万円だったが、2010年は48億2000万円と3分の1に減少。
現在は中国地方に出荷しているが、全国的な知名度は低いといい、同課は「これを機に、県外の人にも県産材の良さを知ってほしい」としている
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