v11.0
- ID:
- 26969
- 年:
- 2013
- 月日:
- 0228
- 見出し:
- ガーデンをデザインする
- 新聞名:
- どうしん住ピタ
- 元UR(アドレス):
- http://jupita.sumai.hokkaido-np.co.jp/column_01_garden09.html
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- 記事
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家の印象を決めるフロントガーデン/塀の選び方
春が近づいてきましたね
今回はエクステリア(敷地内の屋外空間)のなかでも、家の印象が決まるフロントガーデン(前庭)と塀についてお話しします
庭には2つの顔があり、一般的には道路に面しているフロントガーデンと、プライベートな空間のパティオ(中庭)で構成されています。
フロントガーデンは、塀、玄関までのアプローチ、駐車スペースなどが当てはまります。
道行く人から見えて、家の印象が決まる部分です
◎塀の高さ
本州と北海道では、塀に対する考え方が異なり、フロントガーデンの違いが顕著です
本州では家を高い塀で囲む慣習があります
一方、北海道は塀で囲わず、樹木や草花を植えてオープン外構にしたり、塀を低くするなど、道路から家全体が見えるように設計する場合が多いです。
お客様から「塀を高くして、いかにも覆っているようにはしたくない」という要望をよく聞きます。
道民ならではの気質と推測できますが、本州と比べて敷地が広
いことも理由の一つかもしれません
本州では敷地が30坪前後ということは珍しくないので、塀を高くし、囲むことで、プライベートな空間を維持できるといっても過言ではないでしょう。
オープン外構のフロントガーデン。
敷地にゆとりがあるぜいたくなデザインです
塀を高くした住宅です
扉を開くとプライベートな空間が広がります。
料亭の雰囲気を持つフロントガーデンです
◎塀の種類
次に塀の種類について説明します
●ブロック塀
北海道では基礎工事をしっかりしなければ、除雪で塀が圧迫されたり、凍害が原因で、塀が倒壊する恐れがあります。
また、塀は土留めをする役割も兼ねます。
地震対策と土留め仕様の場合は、ブロックの中に鉄筋を通し、土圧に耐える構造も必要です
そういう意味で、ブロック塀は使い勝手が良く、安価なため人気があります。
デザイン性はありませんが、今流行りのプロバンス風に塗装したり、タイルなどを貼って高級感を演出することもできます。
また、化粧ブロックもあるので、住宅と合わせてコーディネートすることもできます
●コンクリート塀
いわゆるコンクリートの打ちっぱなしの塀です。
デザイン性があり、強度もある分、価格は高めです
人気のあるコンクリート塀。
強度は一番高いです
●アイアンフェンス
鋳物で作ったフェンスは高級感があり人気です。
住宅で使っている素材や色と合わせると統一感が出ます
アイアンフェンスとタイルで、エントランスをバランス良く演出しています
低めの塀とアイアンフェンスの組み合わせも人気です
●木製フェンス
木製のフェンスはデザイン性があり、比較的手ごろな価格ですが、メンテナンスが必要になります。
メンテナンスの頻度により、耐久性に違いが出ます。
現在、木製品に見えるプラスチックの商材や、木材とプラスチックを配合させたメンテナンスフリーの製品もたくさん出ています
木製に見えますが、実はプラチックを加工したメンテナンスフリーの商材です
最後に、塀を作ることのメリットとデメリットをまとめると、以下のようになります
<メリット>
・奥行きが出て、住宅の格が上がる
・自分の敷地が明確になる
・プライベートな空間を確立し、近隣との視線を遮ることができる
・傾斜地などは土留めをする役割としても利用できる
・外部から侵入しにくくなり、防犯効果が期待できる
・庭の花や樹木がきれいに見える。
<デメリット>
・敷地にいったん侵入されると、死角になり、外から見えなくなる
・敷地が狭い土地では、場合よっては閉塞感がある
・敷地内の日当たりが悪くなる。
同じ日本でも、エクステリアは地域によりさまざまな考え方があります。
今回ご紹介した塀の高さや素材の例を参考にしていただければと思います
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