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- ID:
- 25289
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0918
- 見出し:
- 地方としての東京デザインを楽しむ ~渋谷ヒカリエ・d47 MUSEUM
- 新聞名:
- 47News
- 元UR(アドレス):
- http://www.47news.jp/localnews/furusato/2012/09/18102920.php
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
全国47都道府県の優れたデザインを常設展示している渋谷ヒカリエ8階「d47 MUSEUM」で9月1日から10月28日まで「d design travel TOKYO –47の東京展-」が開催されている。
D47を運営するデザイナー、ナガオカケンメイさんが編集長の雑誌「d design travel」の東京特集と連動。
編集スタッフが都内を走り回って見つけた不思議なデザインを展示している。
会場でまず目につく展示は風呂の木製の桶。
北区滝野川の「稲荷湯」という築80年余りの銭湯で正月を迎えるたびに全部、取り替えられている手づくりの品だ。
桶は役目を終えてもなお美しい。
かごや浴室に描かれた富士山の写真まで展示されており、東京の銭湯のデザイン美を体験できる。
目黒区下目黒の3代続くとんかつ店「とんき」のコーナーには、年季の入った白い食器、白い椅子、白い電話機。
掃除が名物というくらいの清潔さを映す
芸術家が集う酒場として知られる新宿区新宿の「どん底」はツタに覆われた古びた店の風格がメニューにもしみこんでいる。
作家たちに愛され、創業60周年を迎える千代田区神田駿河台「山の上ホテル」の食器やマッチは古き良き日本の味わいがたっぷりだ
変わったところでは、サラリーマンには商談、新聞記者には取材の場所として愛用されてきた「喫茶室ルノアール」のいすも
また都心を遠く離れた太平洋の新島村にある民宿「saro」は、東京的なデザインをありったけ排除することをコンセプトにしたシンプルさが売り物という。
アートディレクター、長嶋りかこさんはテーブルの上に金属の水たまりができたような作品を出展。
このほか都内各地のカフェの器具や、小さな文具に至るまで展示はさまざまだ
47都道府県と世界各国のイチ押し料理が食べられる都内の店紹介なども。
ナガオカさんが存続を応援している日本フィルハーモニー交響楽団の展示もある。
会場を歩き回るたびに「東京にはこんなデザインが人知れず潜んでいたんだ」と思わせる。
午前11時から午後8時まで。
入場無料。
9月25日には落語家、柳家花緑さんと脚本家、藤井青銅さんを招き、ふたりが創り出した東京の新作落語会を開く
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