v11.0
- ID:
- 25038
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0820
- 見出し:
- 県産材で吸音板開発 県内メーカーや熊本大など
- 新聞名:
- くまにちコム
- 元UR(アドレス):
- http://kumanichi.com/news/local/main/20120814006.shtml
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
県産の木材を使って室内の音の響きを抑える吸音板を、県産業技術センター、県内の合板・木材メーカー、熊本大などが共同開発した。
設置した保育園で効果が実証され、県産材の新たな用途として期待される。
吸音板は県産ヒノキの合板(厚さ12ミリ)、無垢[むく]材(15ミリ)に等間隔で丸い穴や細い隙間(スリット)を開けた構造。
吸音板を壁から浮かせて設置し、穴やスリットから取り込んだ音を、吸音板と壁の間の空間で吸収する。
県産材の用途を探るため2011~12年に開発。
天草市、水俣市、美里町のメーカー3社が素材を提供し、ホールなどの吸音を手掛ける福岡県のメーカーが加工した。
合志市の保育園の遊戯室に設置。
吸音効果の指標となる残響時間(残響音が60デシベル減衰するまでの時間)は設置前の2・7秒から1・4秒に半減した。
「音の響きが抑えられ、騒々しさがなくなった。
声が通りやすくなり、子どもの様子が落ち着いた」と同園
加工や設置の仕方を助言した熊本大工学部建築学科の川井敬二准教授(建築環境工学)は「吸収したい音の周波数に合わせて、吸音板の厚さや、穴の大きさ、間隔を変えることで、さまざまな場所で利用できる」と言う。
既存の吸音材は、ほとんど外国産の合板製という。
開発の調整役を務めた県産業技術センターの中村哲男研究参事は「県産材の新たな用途として、全国に発信できる可能性がある」と話す
fff: