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- ID:
- 24588
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0620
- 見出し:
- 輪投げで絆確かめて 「被災地に」と手作り
- 新聞名:
- 朝日新聞
- 元UR(アドレス):
- http://mytown.asahi.com/gunma/news.php?k_id=10000001206190001
- 写真:
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- 記事
-
伊勢崎市馬見塚町の松本庄八さん(85)が、東日本大震災の被災地に贈ろうと、木製の輪投げを手作りしている。
幼児から高齢者まで、誰でも楽しめる遊具を家族や友人同士で囲み、みんなが笑顔になってくれれば、と願う
電動の糸ノコギリを巧みに使い、木の板をキリンやゾウの形に切り抜く。
紙やすりで磨き、円形の台座をつける。
投げる輪も、ホームセンターで買った梱包(こん・ぽう)用ロープを切断し、両端を接着剤でつけて作る工夫をしている
今年3月。
仏教音楽の一種「御詠歌」の仲間たちと東日本大震災の犠牲者を供養した。
「被災地のために何かしたい」と思った
全日本写真連盟の会員。
居間を見回すと、木製の額が何枚もある。
写真の趣味が高じ、10年ほど前から作品を入れる額も自作していた。
必要な工具も、木材も自宅にある。
「被災者が楽しめる遊具を作ってプレゼントしよう」と決めた
試しに作ってみた輪投げ2台を知り合いの女性に贈ってみた。
夫に先立たれて元気をなくしていた女性が、娘や孫と得点を競うゲームをして楽しんでいるとその後、聞いた
松本さん方にも盆や正月には、長男夫婦からひ孫まで4世代が集まる。
酒を酌み交わし、マージャン卓を囲む。
「こんなに幸せなことはない」と実感する瞬間だ。
いずれは、まだ幼いひ孫とも一緒に遊びたい
「家族や仲間とのコミュニケーションは幸福の原点。
輪投げも、遊びながら絆を確認できる一つだ」
すでに100頭分を切り抜いた。
秋までに台座をつけ、どこに贈るかも決めたい。
寒さ厳しい冬に間に合うように現地に届け、みんなで温かい時を過ごしてくれればと願っている
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