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- ID:
- 23917
- 年:
- 2012
- 月日:
- 0402
- 見出し:
- 輪島塗家具を身近に 稲忠漆芸堂「低価格で商品化」
- 新聞名:
- 中国新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20120401/CK2012040102000163.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
輪島市の漆器製造販売、稲忠(いなちゅう)漆芸堂は、輪島塗を施した低価格の洋家具を商品化した。
木地を海外産に置き換え、漆塗りなどの工程を減らしてコストを抑える一方、漆の強度や質感を一定程度保つ工夫を凝らした。
十万円未満とし、漆器に関心を持ちながらも購入を見合わせてきた人の潜在
需要を掘り起こす
同社は、漆塗りの座卓やびょうぶなどの家具を扱っていたが、価格は数十万円から二百万円前後。
来店客は漆器には関心があるものの、「価格を見てあきらめる人が少なくなかった」(稲垣民夫会長)。
このため、輪島塗の雰囲気を味わえ、価格も手ごろな商品を出せないかと二年前から検討してきた
土台となる木製の家具は、東南アジアに製造拠点を持つ静岡県の家具メーカーから新規に調達してコストダウン。
やはり価格を左右する、漆塗りや磨きなど百二十にも及ぶ工程も大幅に削減した。
漆の強度を高めるために混ぜるタンパク質の配合を工夫。
塗りの回数を二回に抑えつつ、強度を持たせるこ
とに成功した
商品化したのは、キャビネットやダイニングテーブル、テレビ台など八種類。
いずれも、リビングなど洋間での普段使いを想定した。
価格は二万五千~八万八千円で、同社が扱う同サイズの家具の十分の一以下という
稲垣会長は「輪島塗は高価な物というイメージをまずは変えたい。
気軽に親しんでもらい、より上級な品にも関心を向けてもらうきっかけになればうれしい」と話している
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