"2011年- 黒こげ部材採寸、全焼“重文”本殿を復活 |木製品、木、木工などのネット新聞情報 |木の情報発信基地
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    ID:
    49622
    年:
    2011
    月日:
    0203
    見出し:
    黒こげ部材採寸、全焼“重文”本殿を復活 大阪・吉志部神社
    新聞名:
    産経新聞
    元UR(アドレス):
    http://sankei.jp.msn.com/life/news/110202/art11020213090004-n1.htm
    写真:
    【写真】
    記事
    平成20年5月に起きた火災で全焼した大阪府吹田市の吉志部(きしべ)神社の本殿(重要文化財、焼失により解除)が再建された。
    設計図は残っていなかったが、各地で建物の修復などを手がける桜井敏雄・大谷大客員教授により、燃え残った部材から寸法を割り出す珍しい手法が取られ、屋根など複雑 に木材が組み合わされた部分も完全に復元、先代宮司の奥田富夫さん(故人)らの願いにこたえた。
    極彩色のあでやかな姿を取り戻した本殿は5日に行われる引き渡し式で、神社関係者らに披露される。  火災は平成20年5月23日に発生。
    本殿が全焼し、鎮守の森の大半が焼けた。
    本殿は慶長15(1610)年建立とされ、本殿正面に設置された柱間が7つある七間社流造(しちけんしゃながれづくり)を採用。
    全国的に珍しい豪華な造りで、軒下部分には獣や花などの彫刻が施され、極彩色で花紋や唐草な どが描かれていた。
    平成5年8月に国の重要文化財に指定された。  火災の2日後、病気で入院していた奥田さんは氏子らを集めて会議を開いた。
    「本殿を元通りに復元させたい」。
    奥田さんらは、燃え残った本殿の部材を処分せずに保管することを決め、本殿が国の重要文化財に指定される際に調査を担当した桜井さんに再建を依頼した。  奥田さんの情熱に触れ、桜井さんも現場に残された部材を丹念に調べて設計図を書いていくことを決心。
    真っ黒に焦げた部材をひとつずつ紙の上に置き、えんぴつで輪郭を描いて拓本を取る作業を繰り返した。
    足りない部分は、部材の山をあさって探し当てた。
    「黒こげの部材を相手に作業をしていたら、服や 手指、鼻の穴まで真っ黒になった」と振り返る。  桜井さんにとって忘れられない情景があった。
    調査を始めてまもなく、奥田さんが寝間着姿のまま呆然(ぼうぜん)と焼け跡を眺めている後ろ姿を目にしたのだ。
    「病身の奥田さんのためにもできるだけ早く復元させたい」。
    桜井さんは、ほかに抱えていた仕事もすべて後に回し、教え子らも動員して復元作業に専 念。
    半年後に設計図を完成させたという。  奥田さんは再建途中の昨年1月に亡くなったが、桜井さんは「先代宮司の奥田さんの情熱に押されてみんなが力を合わせ、こんなに短期間で再建させることができた」と話していた fff:

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