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2011年- 子供の環境に最適 |木製品、木、木工などのネット新聞情報 |木の情報発信基地
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- ID:
- 52352
- 年:
- 2011
- 月日:
- 1212
- 見出し:
- 県産材:人気広がる 建築士評価「子供の環境に最適」
- 新聞名:
- 毎日新聞
- 元UR(アドレス):
- http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20111209ddlk19040069000c.html
- 写真:
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- 記事
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教育施設や託児スペースなど子供のための空間に県産材を使う動きが広がっている。
甲府市では今年、県産材100%の保育園が開園し、保護者に好評だ。
富士河口湖町でも13年度開校を目指す私立小で県産材が使われる予定。
人気の理由について、環境省認定の「環境カウンセラー」の資格を持
ち県産材住宅を多く手がける1級建築士、田辺久さん(55)は「香りよく軟らかくて心地よい。
地元の木を使えば愛着もわく。
外材より安全性も高い。
教育環境としてうってつけ」と説明する。
【春増翔太】
11月の平日の夕方、甲府市上町の「ちびっこはうす保育園」では、保護者の迎えを待つ園児約10人が大月市産ヒノキの床の上を玩具を手に動き回っていた。
同園は4月に開園。
1~3歳の園児12人が在園する。
運営する社会福祉法人「こどものあした福祉会」理事長の宮沢由佳さん(49)は「はったり、抱き付いたり、子供は大人より床や柱に密着することが多い。
地元の木材を使うことで、木々の中で遊ばせるような環境を作れると思った」と説明する。
園内は、丸みを帯びた柱や天井、壁などの木材部分がそのまま露出しており、木の香りが漂う。
田中和樹ちゃん(1)を迎えに来た母由美さん(37)=同市=は「迎えに来る度、私も気持ち良い。
コンクリートやタイル張りの床よりずっと温かみがある」と話す
富士河口湖町木立に開校する私立素和美(すおみ)小。
全学年の教室や図書室、理科室など16棟の木造校舎を建てる予定で、運営母体の学校法人事務長の庄司日出夫さん(63)は「日本の気候風土にあった木造建築で学ばせたい。
予算的なこともあるが、一部には県産材を使いたい」と語る。
南アルプス市上今諏訪にある自動車販売店「ホンダカーズ峡西」でも先月、ウレタンマットを敷き詰めていたキッズスペースの床を県産材に替え、木製玩具を並べた。
「家族連れのお客さんに、気持ちよく使ってもらいたかった」と社長の金川健太さん(37)。
「帰りたくない」と泣き出す子供のためにと玩具の価
格や入手先を聞く親も多い
◇生産量は増加傾向
県産材人気はここ数年で高まりつつある。
県林業振興課によると、県産材生産量は02年、統計の残る1960年以降最低の4万4000立方メートルに落ち込んだ。
その後は増加傾向となり、09年は16万5000立方メートル。
60年の72万立方メートルには遠いが、千野徹也課長補佐は「徐々に普及して
きている」と期待する。
県産材を使うメリットについて、木材関係業者でつくる「県木材協会」の和泉川渡さん(64)は「輸入材は消毒のため必ず薬品で薫蒸されている。
県産材はそれがない」と安全性を指摘する。
建築士の田辺さんも、輸入材に比べて軟らかい▽一般的な建材に含まれる化学物質が県産材には少ない--など
を挙げている
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