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2011年- 国産材ならではの「木のぬくもり」を |木製品、木、木工などのネット新聞情報 |木の情報発信基地
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- ID:
- 51675
- 年:
- 2011
- 月日:
- 0926
- 見出し:
- 国産材ならではの「木のぬくもり」を
- 新聞名:
- 産経新聞
- 元UR(アドレス):
- http://sankei.jp.msn.com/entertainments/news/110923/ent11092318010013-n1.htm
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
この夏、東京・六本木ヒルズのアリーナに、東日本大震災の被災者の皆さんが実際に住んでいる木造仮設住宅が“再現”されました。
これは、林業が盛んな岩手県住田町が約100棟地元に建て、ぼくが主宰する環境保全団体、モア・トゥリーズが支援している仮設住宅で、今回、都会の方にも住み心地と木造のよさを体感してもらおうと実物展示した企画です
実際、来られた皆さんはとても興味を持ってみてくださり、「木のにおいがする」とか「意外と快適だ」とか、言ってくれました。
木造の仮設住宅ももちろん、理想的な住まいとはいえないけれど、プレハブに比べたらいいですし、仮設住宅=プレハブという概念も変えられればいいですね
木の壁をなでている子どもたちの姿を見たときは、仮設住宅だけではなく、日本の木を使った木造建築の良さまで、もう一度、体験してもらえたのかなと思いました。
日本は森の国なのですが、木が使われずに困っている森がたくさんあります。
使ってこそ、森が再生していきますし、衰退している林業が盛んになるので、これから日本ならではの木造建築が普及していってくれれば、という気持ちです
アリーナには、スープ専門店「スープストックトーキョー」を全国展開している遠山正道社長も見に来てくれました。
すでに、スープストックは、産地が分かる木材を店舗に利用しています。
例えば、大阪の店は大きな壁面に三重県紀北(きほく)町の尾鷲檜(おわせひのき)を、静岡の店ではフローリングやカウ
ンターなどに浜松市の天竜産檜を、といった感じです。
早速、住田町の気仙杉も気に入ってくれたようです
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坂本龍一さんは岩手県住田町の木造仮設住宅を視察し、入居者たちと交流を深めた=7月18日(三尾郁恵撮影)
スープストックのようなある意味、好感度の高い店舗が、このような店づくりをしてくれているので、当然、ほかの店にも広がっていくかもしれませんね。
利用する消費者の方たちも日本の木を経験して味わうわけですから、そこで改めて日本は木が沢山ある森の国なんだなと、思いだしてくれればいいと思ってい
ます
東日本大震災から半年。
現在、住田町の木造仮設住宅には、隣接する陸前高田市から避難されてきた方たちが住み、木のぬくもりに安心してくださっているようです
その良さをもっと仮設住宅に、住宅建築に、そして商業用店舗に生かし、国産材が利用されていくことを願っています
◇
岩手県住田町の木造仮設住宅は、地場産材を使って地元の工務店が建設し、モア・トゥリーズが費用支援するプロジェクト。
戸建てが約100棟あり、一戸約300万円、合計約3億円が必要になる。
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