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ID:
50784
年:
2011
月日:
0620
見出し:
上田の市民有志が木炭発電へ実験 将来の実用化目指す
新聞名:
信濃毎日新聞
元UR(アドレス):
http://www.shinmai.co.jp/news/20110619/KT110618SJI090007000.html
写真:
【写真】
記事
上田市民有志らでつくり、自然エネルギーの活用を目指している「上田地球を楽しむ会」は18日、会長の筑波大名誉教授林一六(いちろく)さん(71)=上田市古里=の自宅で、木炭を燃やして電気を生み出す実験をした。
東日本大震災や福島第1原発の事故を受け、同会は将来、里山の木を活用した木 炭で、各家庭の電力を賄える仕組みづくりを目指している。
この日は小型モーターの作動に成功した。 植物生態学が専門の林さんは、5年ほど前から「林業再生のために木炭を使った発電ができないか」と構想。
2種類の金属をつなぎ、両端をそれぞれ熱するか冷やして温度差を与えると電圧が発生、電流が流れる「ゼーベック効果」に着目し、木炭で熱する実験を進めている。 この日は、同効果が生まれやすいゼーベック素子のチップを使用。
銅版の上にチップを置き、下から木炭を燃やして加熱。
上に冷却剤を載せて温度差を作り、チップとつないだプロペラ付きの小型モーターが回転するかどうかを確かめた。 しばらく動かなかったが、林さんがうちわで木炭をあおぐとプロペラが回り始め、見守った会員たちから歓声が上がった。
木炭は約100グラム使用。
電流は最大300ミリアンペア、電圧は約5ボルトだった。 同会は身近な自然を楽しみながら学ぼうと、昨年1月に発足。
東信地方を中心に120人ほどの会員がいる。
ことし4月には、上田市内の舞田(まいた)峠と虚空蔵山(こくぞうやま)で、一定の面積内にある樹木の幹の太さを測る取り組みを開始。
春と秋の年2回、成長の程度を調べる。
18日、会員たちと同 市上野の虚空蔵山に入った林さんは「成長した分と同じ量の木材だけを伐採して木炭にすれば、山を荒らすことなくエネルギーの原料を得られる」とする。 林さんによると、木炭発電の実用化には、素子のチップが高価なこと、電気をためる蓄電池の開発が必要なことなど、課題が多い。
それでも林さんは「木炭が使えれば、林業もエネルギー産業として発展できる。
自然エネルギーの地産地消ができる社会になればうれしい」と期待している fff:
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