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2011年- 木の特性を知り、安心を広める |木製品、木、木工などのネット新聞情報 |木の情報発信基地
v11.0
- ID:
- 49892
- 年:
- 2011
- 月日:
- 0303
- 見出し:
- 木の特性を知り、安心を広める~(株)日進・松永社長
- 新聞名:
- NETIBNEWS
- 元UR(アドレス):
- http://www.data-max.co.jp/2011/03/post_13903.html
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
阪神・淡路大震災の惨状は目を伏せたくなるほどの衝撃がありました。
壊れた家屋、その下敷きになって亡くなった方々の報道は、旧来工法による日本家屋の脆弱性を充分に示しました。
この震災が転機となり、以降の建築物は耐震性能の強化が図られるようになったのです
木造住宅を、より強く、より長く使えるようにするためには構造躯体が重要です。
構造躯体とは家の骨組みのことで、柱や梁を指します。
この部分に使われる木材の強度いかんによって、家の耐久性は左右されます
ところが、柱や梁といった部分は家の外から見ることができないため、軽視されがちな傾向があります。
実際に家をつくる際、建築コストにおける構造躯体が占める金額は5%から10%に過ぎません。
きれいなシステムキッチンや大理石のバスルームに大理石も生活を豊かにする上で重要なことだとは思います
。
けれども、住宅のもっとも基本的な性能は生命を守ることです
阪神・淡路大震災の後、福岡西方沖地震が発生しました。
「福岡は地震と無縁」というイメージは崩れ去り、強い建物の必要性を痛感させられる災害でした。
福岡市は、独自に耐震のための補助や啓蒙活動を行なっておりますが、周辺自治体では福岡市と同じレベルで耐震のための施策がなされているわ
けではありません。
これは福岡市が西方沖地震の震源地であったこと、政令指定都市であるため財政的に融通が利くことが理由であると考えられますが、住む場所によって生命の保障度合いが異なることに違和感を覚えずにはいられません。
地震に市境は関係ないからです。
私は広域な自治体である県にも
、より積極的に耐震施策をとって頂きたいと思っております
<木のプロフェッショナルとして 先代のロマンを継ぐ>
昨年の全国の戸建て新築着工軒数は78万戸を切りました。
これは戦後最低の数値です。
今年度はやや回復するでしょうが、これから先も低い水準で推移することが見込まれております。
そんな世相だからこそ、私たちは木のプロフェッショナルとして様々な提案ができるようになりたいと思うようになりました。
た
だつくればよい、利益を上げればよいという考え方ではなく、先代が木材市場を設立した頃のロマンを継ぎたいと考えるようになったのです
私は2年ほど前から、より深く木を理解するための勉強を始めました。
木は生き物ですから同じ種類であっても育った環境によって大きく性格を異にします。
私は実際に産地をまわったり、書籍を紐解いたりしながら改めて木の奥深さ、国産材のよさを知ったのです
国内の原木の価格は昭和30年代と変わらないほど安値で取引されています。
戦後に植栽された木々がやっと伐採期を迎えているのですが、あまりの安値に林業業者がやる気を失っています。
国産材のよさを多くの人に伝えていくこと、そして実際に使ってもらうこと。
この二点が私に課せられた使命のように感
じるようになりました
今後は、工務店様と歩調を合わせ、材木についてともに学び伝えていきたいと考えております。
この活動は、すぐに結実するようなことではないかも知れませんが、材木商としてのロマンを今後とも力強く追いつづけたいと思います
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