v11.0
- ID:
- 49184
- 年:
- 2010
- 月日:
- 1217
- 見出し:
- 伝統の材木運びを次代に 小谷に「一本ぞり」保存会
- 新聞名:
- 信濃毎日新聞)
- 元UR(アドレス):
- http://www.shinshu-liveon.jp/www/topics/node_174155
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
小谷村の住民らが15日夜、昭和30年代まで山からの木材の運び出しに使われた「一本ぞり」の保存会を立ち上げた。
雪深く、斜面の多い土地ならではの文化を次代に伝え、観光資源としても活用していこうと、かつての「名人」たちが集まった。
一本ぞりは、スノーボードのような横板に荷台とかじ棒とを兼ねたL字形の木を2本取り付けた道具。
春先に雪の斜面を滑らせ材木を運び出した。
使われなくなって久しいが、今も多くの家に残っているという。
中学生のころ作業を手伝ったこともある副村長の相沢保さん(59)が「邪魔だから処分したい」との住民の声を聞き、林業家の山本国弥さん(74)らに伝承できないかと相談したのが保存会設立のきっかけ。
林業家や郷土史家、スキー学校関係者ら約20人が集った15日の設立総会では「体験型観光の素
材になるのでは」「スノボードと同じ原理。
若い人も興味を持つはず」とさまざまに活用法が挙がった。
山本さんや、5年ほど前まで使っていたという林業家の岡沢唯寛さん(44)らによる講習会を開くほか、スキー場のイベントでの実演や観光PR用の写真撮影を行うなど、今後の活動方針を決めた。
これとは別に大北地方では、森づくりに関わる市民らでつくる「大北林業研究グループ」も一本ぞりの復活・実演を準備中。
これを新聞で知った相沢さんが連携を深めたいと、同グループに講習会への参加も呼び掛けている。
「一本ぞりは村の暮らしに密着した地域の財産」と保存会長になった山本さん。
「村の子どもたちに教えればきっと夢中になるぞ」と楽しみにしている
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