v11.0
- ID:
- 48445
- 年:
- 2010
- 月日:
- 1029
- 見出し:
- 木彫 牧田草平さん(30) 足利 古里に戻り制作に没頭
- 新聞名:
- DOSOON
- 元UR(アドレス):
- http://www.shimotsuke.co.jp/dosoon/town/ashikaga/official/20101028/406008
- 写真:
- 【動画】
- 記事
-
東京芸術大彫刻科に在学中からクスノキを素材にしている。
「においが好きだし、彫り味もいいんです」
制作しているのは、高さ約1メートルの「童子シリーズ」。
のみをカーンと振るうたびに、さわやかな香りがほとばしる。
昨年8月、活動拠点を埼玉県草加市から足利の実家に移した。
制作活動に集中するためだったが、古里ならではの温かさも感じている。
素材を手に入れようと、近所の材木店に飛び込んだ。
お目当てのクスノキはなかったが、親切な店主が佐野の材木店に案内してくれ、入手した木材の搬送まで手伝ってくれた。
初めての個展を5月に市内のギャラリーで開いたのも、地元の人たちとの出会いがきっかけだった。
童子シリーズは無垢(むく)な子どもがテーマ。
粗削りな仕上げで造形のリアリティーを追求しつつ、あまり主張しすぎないよう気遣う。
「見る人自身を映し出す鏡のような作品を作りたいです」。
「ただそこにいる」というタイトルを付けた童子もいる。
「木は何も言わないけど、1ミリ彫っただけで新しい面が出てきます。
素材に寄り添い対話しながら、彫り上げていくのが面白い」
古里に戻り、制作に没頭して1年が過ぎた。
来年から市内の美術教室で「木彫コース」を始める予定だ。
木と心を通わす楽しさを知ってほしいと願っている
fff: