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- ID:
- 47272
- 年:
- 2010
- 月日:
- 0818
- 見出し:
- 昭和の機器 木で再現/小山の春山木工
- 新聞名:
- 朝日新聞
- 元UR(アドレス):
- http://mytown.asahi.com/tochigi/news.php?k_id=09000001008180001
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
伝統家具の工房として知られる春山木工(小山市八幡町2丁目)が、アンティークなカメラやラジオを模した木工品の製造販売を始めた。
オーナーの春山信行さん(67)が実物そっくりに木で作ったのが評判を呼び、「昭和のかおり」としてシリーズ化した。
第2弾のラジオはCDラックになる家具。
遊び心あふれた
木工品が若い世代を工房に呼び込み、伝統家具の良さに触れてもらえればと、春山さんは期待する。
(黒沢充)
春山木工は春山さんと長男勇美さん(36)の2人で家具づくりをしている。
かつては学校や商店、工場などに納入する事務用の戸棚や机が主力製品だった。
ダルマ製造所が利用したのが名前の由来とされる「ダルマ戸棚」や商家の帳場に置かれた「家紋帳箪笥(か・もん・ちょう・だん・す)」は、独自の技術
として県の伝統工芸品に指定されている
しかし、事務用品はスチール製に取って代わられ、伝統技術を生かしたオリジナル家具の製造販売に転換した。
ダルマ戸棚に、勇美さんの妻麻由子さん(36)が作ったステンドグラスをはめたものは、洋風のリビングに置くサイドボードとして人気が高い
春山さんは家具づくりのかたわら、小山市伝統の「蛇祭り」をイメージした木製玩具なども手がけてきた。
より精巧な玩具として取り組んだのがカメラの木製模型だ
春山さんは約150台ものカメラや8ミリ映写機を収集。
その中から、ヤシカの二眼レフカメラやリコーオートハーフなどの懐かしい品々を実物大で再現した。
家具製造で余ったブナやケヤキ、ナラなどを使い、木目や色を考えてレンズやシャッターに利用した。
これまでに80個を作り、多くは店舗2階に展示してい
る
カメラは置物のため、家具となる製品をと、この夏から、外観はラジオのCDラックを作り始めた。
「斬新なデザインのCDプレーヤーの横に、レトロな木製ラジオがあると楽しいですよ」と、出来栄えには満足げだ
春山さんは家電製品が家庭に普及した「昭和」の時代を象徴する品々を、今後も木で再現したいという。
すでにアイロンを試作、電話機やブラウン管テレビなども検討している
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