v11.0
- ID:
- 46869
- 年:
- 2010
- 月日:
- 0717
- 見出し:
- 木場・新木場 揺れ動く木の価値
- 新聞名:
- 東京新聞
- 元UR(アドレス):
- http://www.tokyo-np.co.jp/article/thatu/nozomu/CK2010071802000124.html
- 写真:
- -
- 記事
-
木の価値を熟知する徳川家康は、木曾を直轄地にして江戸に大量の木材を集めた。
18世紀初め、今の江東区木場周辺が集積地に。
昭和50年ごろ、その南に世界有数の木材団地「新木場」が生まれた。
両所に運び込まれた国内外の木は、戦後復興と高度成長の立役者。
「『鉄は国家なり』というけど
、日本はずっと『木は国家なり』でした」。
東京木材問屋協同組合の吉条良明理事長(77)は力を込める
しかし気付けば社会の主役は鉄とコンクリートに。
南洋の国々が輸出を禁じて以降、丸太が浮かばなくなった貯木用の堀は、木材市場の凋落(ちょうらく)を象徴する。
もちろん業界は座して死を待ちはしない。
昨年7月、新木場駅前に「木材会館」が完成した。
1000立方メートルを超える国産木材を使った
斬新なデザインは、社会の目を再び木に向けさせようという野心の表れ。
経済発展著しい中国に建材として売り込む準備も進める
昭和30年、当時の鳩山一郎内閣は、過剰な森林伐採を危ぶみ木造建築を制限した。
それから半世紀余り。
鳩山由紀夫・前内閣は公共建築物への国産木材使用を促すことを決めた。
祖父と孫で正反対の決断。
「木の価値」がどれほど揺れ動いたか示すエピソードだ
fff: