v11.0
- ID:
- 46818
- 年:
- 2010
- 月日:
- 0714
- 見出し:
- 職人の緻密な手仕事から生まれた道具
- 新聞名:
- 日経ウーマン
- 元UR(アドレス):
- http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20100709/107807/
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
寄木細工といえば、幾何学的な柄を特徴とする日本の伝統工芸であり、代表的な製品として秘密箱などが知られている。
THE COVER NIPPONでは、この寄木細工の「箱根 寄木細工」シリーズを2010年4月から発売したところ、1カ月間にシリーズ全体で約100個を売り上げた。
例えば、写真の角盆は、伝統的な七宝柄とグラデーション柄の2種類を用意した。
直線的に連続する緻密な模様は、モダンなインテリアとの相性が良く、和洋いずれの器を載せてもマッチしそうだ。
麻の葉、矢羽、青海波、松皮菱、鱗文といった日本の伝統的な柄を生かしつつ、茶筒や写真立て、香立て、は
しといった現代の暮らしの中で使用する頻度の高い製品に仕立てたことが、ユーザーに新鮮な印象を与えた。
また価格も数千円台と手ごろなことも、同シリーズが支持される理由だ
同シリーズは、寄木細工のズクと呼ばれる技法を用いて作られている。
ズクは色や材質の異なる木材を組み合わせた寄木をかんなで削り、薄い紙状にして製品に張り付ける技法で、寄木細工の産地として知られる神奈川県箱根町に古くから伝わる。
製造は、露木木工所。
箱根町で1926年に創業した老舗
だ
自分の身の周りをふと見回すと、大量生産の工業製品ばかりなのに気付く。
職人の緻密な手仕事から生まれた道具を日常生活に使用することで、暮らしの質が一段向上した気持ちになると同時に、伝統技術の継承に貢献した喜びも味わえる。
fff: