v11.0
- ID:
- 45769
- 年:
- 2010
- 月日:
- 0422
- 見出し:
- なるほドリ:「チェーンソーアート」って何? /奈良
- 新聞名:
- 毎日新聞
- 元UR(アドレス):
- http://mainichi.jp/area/nara/news/20100421ddlk29070650000c.html
- 写真:
- -
- 記事
-
「チェーンソーアート」って何?
◇伐採に使う道具で彫刻 材料はスギの間伐材など
なるほドリ チェンソーアートってどんなものなの
記者 森林の伐採に使うチェーンソーで丸太に動物などを彫刻します。
元々は欧米で盛んでした。
この10年ほど前から吉野でも愛好者が増えています
Q 魅力は?
A 何といっても速いこと。
経験10年で「森の名手・名人」の吉野チェンソーアートスクール校長、福本雅文さん(60)によると、普通の大きさなら完成まで40分ほど。
スクールの講習会には彫刻家も参加していたそうです。
福本さんは00年ごろ、愛知県東栄町で町おこしで取り組まれているのをテレビで見て「す
ごい」と驚き翌日、見学。
それから技を独学したそうです
Q 材料の木は
A ほとんどがスギ。
間伐材が手に入りやすく、赤白がはっきりしていてきれいだそうです。
軟らかくて初心者でも扱いやすいという利点もあります。
スクールでは直径30センチ前後、長さ約1メートル、樹齢70年ほどの木を使っています。
立ち木の株にも彫れます
Q どんなものを彫っているの
A 圧倒的に多いのがフクロウ。
「福来る」の意味を込めたり、知恵の使者といわれ、首がよく回り暗闇でも目が見えるため商売をする人が喜ぶなど、いろんな要素があるそうです。
他に犬、クマ、知恵の輪など個人の好みで何でも
Q 設計図は
A 講習会は初心者には見取り図を渡しますが慣れると頭の中に描いたイメージ通りに削っていきます。
福本さんは「写真などを見ると形ばかりになっていい作品はできない」と話していました。
Q 木の無駄遣いということはないのかな
A 福本さんは材木屋さん。
アートを知るまでも使い道が無い丸太を「もったいない」とチェーンソーで椅子にしていたそうです。
現在、吉野でも木材不況が続き、かなり大きな間伐材も放置されているのが現状です。
福本さんはアートに「都会の人に温かみがある木の良さを知ってもらい、家を建てる時には木を
使ってもらいたい。
それが林業振興につながれば」と期待しています
Q スクールを受講してみたくなってきちゃった。
A 月1回、吉野町西谷のスタジアムで有料で開かれています。
スクール事務局は吉野林業資材センター(0746・32・8129)です
fff: