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- ID:
- 46242
- 年:
- 2010
- 月日:
- 0602
- 見出し:
- 木に癒されて 木工教室、幅広い世代にひそかなブーム
- 新聞名:
- 産経関西
- 元UR(アドレス):
- http://www.sankei-kansai.com/2010/06/01/20100601-024526.php
- 写真:
- 【写真】
- 記事
-
町なかの木工教室が人気を呼んでいる。
木のもつ香りとぬくもりを求め、大阪市住之江区の大宝木材(米地徳行社長)が開設した木工教室「アルブル」に、大学生から高齢者まで幅広い年齢層の参加者が集い、思い思いの作品づくりに熱中している。
教室は同社が2年前から開講。
受講生は一昨年約30人だったのが、昨年約60人、今年は約120人と順調に増えている。
工房の天井は高く、スギやヒノキの香りがただよう。
本格的な道具や木工機械がそろっており、初心者でも、図面の引き方から道具や機械の使い方まで、専門スタッフがていねいに指導してくれる。
受講生はナラやタモ、メープルなど好みの材木を使って、数カ月から1年かけ作品を仕上げる。
初めての書棚作りに励む大阪府池田市在住の精神科医、義本圭さん(36)は「好きなものが自由に作れる点に魅力を感じた。
木の香りに癒やされて作品作りに没頭しているとストレス解消にもなる」と笑顔で話し
た。
工房でこれまで完成した作品は、民芸調家具やドアなどの建具、組み立て式滑り台など。
「特にユニークだったのはハスの形を台座にした仏さまの手のひらの形の椅子(いす)」(米地社長)。
座るとグラグラするため、集中力が必要だという。
同社長によると、スギやヒノキの香りは芳香剤としても人気が高く、木に癒やしを求める人も少なくない。
だが、近年は町の工務店や材木店はいつの間にか姿を消し、材木に接する機会は少なくなったという。
同社は今春、人工林での間伐作業から作品の完成まで体験する教室の開講した。
米地社長は「今や子供たちの中には木の香りが苦手と感じる子もいる。
日本に根付く木の文化やぬくもりを広く伝えたい」と話している。
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