全国林業改良普及協会長賞は、全国林業改良普及協会(東京都)と大日本山林会(同)が表彰。全国林業経営推奨行事の林業経営部門の会長賞には、全国から啓之さんを含め16人が選ばれた。
佐々木さん夫妻は、高度な技術が必要な、立ち木のすべてを切らずに抜き切りを繰り返す伐採方法で、年輪の詰まった太い木を生産。干しシイタケや木炭などの林産物生産と組み合わせ、安定した経営をしている 。
約46ヘクタールの森林経営面積で計画的な伐採を行うため、短期、中期、長期で伐採する木に印を付けるなど作業を効率化。干しシイタケの生産は、ほだ木のきめ細かい水分管理で高品質を保つことに努めてい る。シイタケ原木伐採の際に、ほだ木に活用できない原木は製炭用に利用し、飲食店にも販売。シイタケの植菌体験指導など小学生への教育活動にも取り組む。
啓之さんは「山が好きで若いときから取り組んできただけで、考えてもみなかった」とダブル受賞に驚き、静子さんは「生活のために一生懸命にやってきたことが認められてうれしい」と話す。
全国林業改良普及協会長賞と意欲ある担い手賞の授賞式は先月、東京都と盛岡市でそれぞれ行われた。