1. HOME
  2. 木の情報発信基地Top
  3. 7.木材林業
  4. 木材、木工ニュースアーカイブ TOP
ID : 2134
公開日 : 2006年 11月24日
タイトル
古民家再生の魅力
.
新聞名
日経ビジネス オンライン
.
元URL.
http://business.nikkeibp.co.jp/article/life/20061108/113327/
.
元urltop:
.
写真:
 
.
再生工事で特徴的なのは解体、嵩上げ、基礎の工程である。この手順を踏めば古民家は土台から甦る。上条家の場合、かつて2階で蚕を飼っていた関係で梁などの構造材の保存が良く、ほとんどが再利用でき たために昔の面影を色濃く残す空間が再現できた。再生された上条家には、この家で育った親戚が頻繁に訪れて昔を懐かしんでいる。  上条家の再生のための全体設計はほぼ終わった。次はいよいよ再生工事のスタートである。上条家は02年12月から解体、嵩上げ、基礎の工事に入った。この工程は、建築家の降幡廣信さんが独自に開発した古民家再 生の手法の中でも特徴的な部分だ。
 古民家の一番の弱点は基礎(土台)の脆弱さにあるという。古い民家の基礎は、地面をつき固めて自然石を据え、その上に柱を建てる石場立てという構造がほとんどだが、この石場立てによる基礎は、年月を経ると沈 下するケースが多い。  良い木材を使い、丁寧な仕事がしてある民家の骨組は長い年月を経ても十分に使えることが少なくないが、肝心の土台が沈下するとその部分の柱は腐食し、家全体の水平・垂直の構造が歪んで、木の骨組全体もどん どん劣化していく。
 そこで降幡さんは、再生の際にまず民家の屋根や壁、床などを一度すべて取り外し(解体)、木の骨組だけになった建物を基礎から持ち上げる手法を採用した(嵩上げ)。そして石場立ての基礎を、コンクリートを使った 布基礎と呼ばれる現代的な基礎と取り替える(基礎)。  この解体、嵩上げ、基礎という手順を経て、木の骨組を土台に再度下ろし、定着させると、歪んでいた家の水平・垂直はピシッと元に戻る。古い民家は土台から甦り、以後は100年以上も十分保つものになるのだ。
居間の北側の鴨居上に設けられた神棚。これも明治時代の新築当時から上条家を見守ってきた由緒あるもの  上条家でも、同じような工程を経て、築後130年もたった古い民家は立派に生命を吹き返した。この工程の途中では古材の汚れを洗い、腐食の具合をチェックして、使えない材料は捨て、その部分に新しい材料を補充 していく。  上条家では、屋根全体を全て新しい材料で造り直し、最新の塗装を施す鉄板葺きにした。壁や床などもほとんど新しい材料に取り替えた。この工程で、時には、将来的にコストのかさみそうな構造や間取りを思い切って 大胆に切り捨てることもある。  その判断が「復元」と「再生」の大きな違いである。「復元」は昔のままの直訳だが、「再生」は現代の生活を考慮した意訳だと言えば、少しわかりやすくなるだろうか。もっとも、使える材料はできる限り使うのが原則であ る。上条家の場合、天井裏に隠れていた梁などの構造材は、ほとんどが再利用できたという。若主人の盛榮さん(50歳)は言う。
 「お蚕さんを飼っていた関係で、2階全体に常に煙を回していぶしてあったために、梁などの古材の強度が保たれていたようです。降幡先生からは、解体して検査してみたら使えないかも知れないと釘を刺されていた んですが、おかげさまで主なものは全部使えました」
木の情報発信基地では、TOPページを平日毎日更新しておりますが、その更新の中に、報道各社のホームページに 掲載されているニュースを毎朝調べ、昨日掲載された情報を集め、リンク形式の1行にその見出しを掲載しています。 2010年現在で毎日平均15本の広い意味での木に関する情報が掲載されています。毎日更新ですから、次の日には消えて しまいます。これではいかにももったいないので、アーカイプとして分野別に分けて保存しております。このwebページは 「木材、木工、木製品」に関するものを集めています。2006年から開始しましたが、年に2度程度の更新で情報追加いたします。 情報収集の方法はグーグルニュースの検索で調べるというシンプルなものです。
このページのテーマは「webニュース木材編」で、HOMEページは木の情報発信基地です。カデゴリTOPページは2006年 2007年 2008年 2009年 2010年です。
中川木材産業のビジネスPRその8   当社設計・施工のフェンス・木塀(横張)の事例 ホームページはコチラです。 画像クリックで拡大(公開2018.8.1 更新2019年11月11日 )

▲目次に戻る

創業1911年 
会社概要  
587-0042 大阪府堺市美原区木材通1-11-13 TEL:072-361-5501 FAX:072-362-3341
お問い合わせ  著作権・サイト関係  サイトマップ  迷子になった場合  V9.0
©1996-2024 NAKAGAWA WOOD INDUSTRY Co., Ltd All Rights Reserved.