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ID : 2085
公開日 : 2006年 11月15日
タイトル
メビウスの曲げわっぱ、 クルマの内装をどう変えるか
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新聞名
日経ビジネス オンライン
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元URL.
http://business.nikkeibp.co.jp/article/tech/20061114/113705/
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元urltop:
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写真:
 
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高級車と言えば木である。「木なのは薄皮1枚だけ、中身は樹脂さ」と分かってはいるのだが、好んでだまされに行ってしまうこの感じ。持って生まれた感覚なのだろう。  馬車大工が作っていた頃と違い、クルマでの木の使い方は限られている。薄皮1枚、しかもほとんど平らな薄皮だ。“木を曲げる”という不確かな工程は、工業製品にはなじまない。「コルベットの床」など例外はあるのだ が、強度部材として使うこともめったにない。 圧縮してから、曲げる 図1●圧縮成型装置に木を入れる  こんな木の使い方がもっと自由になるかも知れない。もっと豪快に曲がったところに使える。強度部材としても使える。木を曲げる技術が進歩するからだ。  岐阜大学が木を自由に曲げる研究に乗り出した。「曲げわっぱ」をはじめ、2次元に曲げる方法は古くからあった。これを3次元に曲げてしまおうという。 図2●木の断面(繊維と直角方向)の顕微鏡写真。左は処理前で繊維の間隔が開いているが、処理すると右のように詰まる  木をあらかじめ120℃で軟化させ、繊維と直角な方向に圧縮しておく(図1)。こうすると水分や抽出液が抜け、組織としては「アコーディオンを畳んだような状態」(岐阜大学の棚橋光彦教授)になる(図2)。丸太を削らず に角材にしてしまうことだってできる(図3)。薬は一切使わない。杉の場合で1/5程度まで縮む。  この素材を使い、曲げわっぱと同じように水蒸気を掛けて加工する。1/5に縮んでいるわけだから、その分細胞壁にゆとりがあり、割れたりせずに伸ばすことができる。「曲げる」ことは「外側を伸ばす」ことでもあるから 、伸ばすことができれば、曲げることもできる。 図3●丸太(右)と、それを処理した角材(左)、角材の中は年輪も四角  今、有望なのはスピーカー。木製の振動板は、その音を好む人がいて注目されてはいるが、作り方がいまひとつスマートでない。現在市場に出ているものは、振動板を円錐形にするために、紙の振動板と同じ作り方を する。円形の素材の一部に「ケーキを分ける」ように切り込みを入れ、“1人分”を取り除いてからあらためて接合して円錐形にする。接合部はほかと性質が違うためヘンな振動の仕方をする。岐阜大の方法を使えば、切 り込みを入れず、圧縮するだけで円錐形になる(図4)。接合せず、音をよくすることができる。 図4●スピーカの振動板。左の素材は手で巻けるほど簡単に曲げられる  スピーカーができればクルマへの展開も見えてくる。もっとも、どんな形にも曲げられるからと言って、クルマに「メビウスの輪」を置かれても邪魔なだけ。技術を生かすかどうかはデザイン力の勝負になってくる。
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