ID : 1510
公開日 : 2006年 8月20日
タイトル
正倉院創建から「一棟三倉形式」…部材の年輪測定で判明
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://osaka.yomiuri.co.jp/inishie/news/is60820a.htm
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元urltop:
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写真:
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奈良市の正倉院の宝庫「正倉」(国宝)が、奈良時代の創建当初から北倉、中倉、南倉に仕切られた、現在の「一棟三倉形式」だったことが、部材の年輪年代測定で判明した。北倉と南倉が有名な「校倉(あぜくら)
造り」なのに対し、中倉は東西に壁板をはめた「板倉造り」なため、後世の増設とする説もあったが、今回の測定により、長年の論争にほぼ決着がついた。
中倉を巡っては、これまで床板の部材は741年ごろに伐採されたものと判明していたが、当初から中倉があったかは確認されていなかった。
奈良文化財研究所(奈良市)の光谷拓実・年代学研究室長が、中倉のヒノキの壁板の年輪を調べたところ、679年との結果が出た。部材にはなかった辺材部の平均年輪数を加算すると715~749年となり、伐採年代を
8世紀半ばと推定した。
光谷室長は「現在の一棟三倉形式の正倉が、創建当初の建物だと裏付けられた。論争に決着をつけた意義は大きい」としている。
正倉はヒノキ造りで、間口約33メートル、奥行約9メートルの高床式建物。光明皇后が夫の聖武天皇のめい福を祈り、東大寺の大仏に献納した遺品などを収蔵した宝庫で、宝物が奉納された756年ごろの創建とされる。
研究結果は、宮内庁正倉院事務所の「正倉院紀要」第28号に掲載。宮内庁の正倉院のホームページ(http://shosoin.kunaicho.go.jp/)でも見ることができる。
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