ID : 12914
公開日 : 2009年
タイトル
快適!住まいのヒント:凛とした和モダンインテリアをモノにする
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/life/today/news/20090820alb00m070080000c.html
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元urltop:
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写真:
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畳や障子のある空間にいるとふっと気持ちが落ち着くのは日本人だからでしょうか。現代の住宅は洋風化して和室のある住宅は少なくなっていますが、和風のイメージを取り入れたインテリアは幅広い年齢層に
人気があります。
■モダンテイストに合いやすい、凛とした和イメージ
和のイメージには、粋な旅館のような数奇屋風や、カジュアルな茶の間風、古民家などのようなどっしりとした民芸風、豪華絢爛なオリエンタル風など沢山あります。
今回は数奇屋造りのような簡素で燐としたイメージを現代風にアレンジした、グレード感のあるオーソドックスな和風モダンのインテリアをご紹介しましょう。
もともと和の空間は、無駄なものをそぎ落とした合理的で簡素な空間。シンプルでモダンな現代的な住宅には取り入れやすいイメージといえるでしょう。ミニマルな和の空間はZENスタイルとしても人気がありますね。
■和の伝統色を活用して
日本の家屋は自然と共存する住宅でしたから、草や木に見られるようなアースカラーや、古くから使われている和の伝統色などが、和のイメージにふさわしいといえます。優しげな上品な印象には低彩度の色を使った
カラーコーディネートがお薦めです。また、漆や濡れた石を思い浮かべるようなしっとりとした黒は和風空間に良く似合い、アクセントとして使うと引き締まった印象になります。
和風モダンのインテリアでも、明るく優しげなイメージには、障子の桟に使われるような白木の白っぽいナチュラルカラーを使ってみましょう。反対に落ち着いた雰囲気には、ブラウンやダークブラウンといった色もお
薦めですが、ごつごつとしたデザインは民芸風になりますから、アイテムのデザインは吟味しましょう。
■ポイントはすっと伸びる線
和の空間の特徴は、無駄なものをそぎ落としたミニマルな空間ともいえます。アイテムのディテールにも複雑なものはあまり見かけません。障子などに代表されるようなすっとした直線や丸窓に見られるような単純な曲
線を意識して使うとよいでしょう。格子や桟、床の間の意匠に見られる違い棚といったディテールが、和風の印象を強めます。
より軽やかでシャープな印象にするなら細めのラインを、落ち着いた安定感のある印象にするならば太めのラインを意識してみるといいですね。
■自然を意識した和素材を
「日本の家屋は木と紙で出来ている。」と言われるくらいですから、木材や和紙といった自然素材を効果的に取り入れてみましょう。日本庭園などに使われる石や玉砂利や、竹なども雰囲気に合います。より緊張感の高
いモダンな印象にしたいときには、あえて、シャープな金属と組み合わせるのも良いでしょう。
シンプルですっきりとした和風モダンのインテリアには、仕上げはフラットなものを選びましょう。ざっくりとした仕上げでは素朴になりすぎます。落ち着いた雰囲気には艶を抑えたマットな質感を、華やかな印象には、絹
や漆の艶のような光沢のある質感を選ぶなど求める雰囲気によって質感を統一していきたいですね。
上左:背の部分が格子のモチーフのソファ。座面は低め床上310ミリ。奥行きのある座面ではあぐらもゴロ寝もOK。上右:扉の横ラインの桟が美しいキャビネット。下左:模様入りの強化和紙を使ったスタンド。四角いフォ
ルムに細い鋼が軽やかな印象。下右:水平ラインを強調したデザインが和風のイメージにぴったり。ダークブラウンは、ぐっと大人の和風モダンの空間に。ハロゲンランプと蛍光ランプが使われているのでシーンによ
って使い分けもできるペンダント。
■家具は水平ラインで低めに
和室での畳に座る生活ですから、ちゃぶ台のような低めのリビングテーブルや座布団といった家具の選択もありますが、カジュアルな雰囲気になります。きちんとした来客時の対応を求めるオーソドックスな空間には、
腰を掛けられるソファがあったほうが良いでしょうし、立ち座りも楽です。選ぶときには、「畳に座る」という動作や視線を意識して、ソファの座面やキャビネット類の高さを少し低めにすると和風らしさが強まります。
和風モダンにあう家具は、直線的なデザインで、木目が美しいものがよいでしょう。ナラやタモ、ウォールナットといった木材がよく使われます。椅子の背や扉のデザインに格子や桟などの和モチーフをデザインしたも
のもありますから上手に取り入れたいですね。
■照明はラインと素材がポイント
和風モダンのインテリアは簡素で直線的なデザインですので、照明器具もすっきりとしたデザインを選ぶといいでしょう。光源は向き不向きというのは特にありませんが、蛍光灯の白っぽい光は明るく清清しい空間に、電
球色や白熱灯の光は温かみのある空間や、落ち着いた空間に向いています。
和風モダンの空間には、照明器具の素材も、和の雰囲気のする自然素材を使っていきたいですね。セードによく用いられるのは、和紙、竹、白木などがあります。和紙のセードといっても本物の和紙を使ったものや、強
化和紙、和紙入りアクリルなど様々ありますので、実物を見て点灯させた状態で確認してみましょう。本物の和紙は、拭き掃除ができませんし、破れてしまうこともありますから替えのセードが用意してあるものを選ぶと良
いでしょう。
上左:細く折り上がるプリーツスクリーンは和風モダンによく似合うアイテムの一つ。ウメチャとギンネズの組み合わせで上品に。上右:落ち着いた紫のファブリック。ローマンシェードの中でも、横ラインが強調されるシャ
ープシェードで畳み上げられた窓辺は障子の雪見障子の様。下左:手漉きの紙が優しい雰囲気のタペストリー。壁に掛けるだけでなく間仕切りのパーティーションとしても使えそう。下右:月をイメージしたようなはんなり
と美しい花器。月は和でも良く使われるモチーフの一つ。大小セット。
■カーテンにはラインを意識したアイテムを
窓掛も、レースやフリルを使ったスタイルカーテンのように軟らかな曲線のものは避け、直線ラインを強調したデザインが合います。シンプルな両開きのカーテンや、ロールスクリーンやローマンシェード、縦・横のブ
ラインド類などがふさわしいでしょう。横型ブラインドは金属の質感が強くなりがちですので、和の色使いや木目をプリントしたものなどを選んでみましょう。
障子はもちろん合いますが、障子を納める木枠が必要なので建築段階からの検討が必要です。
ファブリックは、ざっくりとした織よりもフラットな織が和風モダンの空間には合います。和風の印象を深めるならば、日本古来の文様や日本の草花の模様が描かれているものなどもお薦めです。スクリーン類では、不織
布や和紙を使ったものもあります。
■小物は上品な和アイテムを
小物類には、漆や陶磁器、織物や書画、屏風など和をイメージするのものを質感や色に気をつけて飾っていきましょう。
和の空間は、本来簡素な設えですから小物を飾るときもごちゃごちゃと並べるのではなく、間を作りながら飾るとすっきりと美しい空間になります。
いかがでしたか。和風モダンのインテリアってお部屋だけでなく、レストランなどでも多く見かけますね。花の飾り方や絵の掛け方など真似できるテクニックもあると思いますよ。お出掛けの際には要チェックです!
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