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1999年に解体された鹿児島カテドラル・ザビエル教会(鹿児島市)の旧聖堂が、福岡県宗像市で復元される。移築先は、旧聖堂の木材やセメント瓦を預かっている宗像修道院(御受難修道会)の所有地。12月
に着工し、4年後に完成する見込み。解体時から復元活動に携わっていた鹿児島大学名誉教授の土田充義さん(69)=福岡市=らが29日、同教会を訪れ経過を報告する。
旧聖堂はザビエル渡来400年の49年に建てられた伝統的建築の木造教会。解体後は鹿児島市の有志団体「ザビエル聖堂を文化財として再生させる会」(森忠親会長)が譲り受け、県内外で適地を探していた。
解体前の旧ザビエル聖堂(鹿児島カテドラル・ザビエル教会提供)
宗像市での復元は、同修道院長の鈴木忠一神父(70)が「ザビエルは山口へ向かう途中でこの近くを通った。上陸した鹿児島とのかかわりを大切にしたい」と同修道会に諮った上で7日に決定。完成後は「ザビエルホー
ル」と名付け、地域にも開放するという。
復元には土田さんが理事長を務めるNPO法人「文化財保存工学研究室」(宗像市)が協力。傷んだ木材補修などを進めている。総工費は1億円近くかかる計画で今後、募金などを検討する。
土田さんは「聖堂の12メートル近い天井を支えるはりを斜めに入れるなど当時の最先端の木造技術がうかがえる貴重な建物。傷んだ木材などの補修はすでに進めており、完全な復元に協力したい」と話している。+/d
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