ID　：　10176

公開日　：　2009年 12月27日

タイトル

石州半紙の原木はぎ作業体験

新聞名

山陰中央新報

元URL.

http://www.sanin-chuo.co.jp/news/modules/news/article.php?storyid=508912004

元urltop:

写真:

　

国の重要無形文化財・石州半紙の原料となるコウゾの収穫時期を迎え、十月にオープンした浜田市三隅町の石州和紙会館で二十七日、コウゾの表皮をはがす「原木はぎ」の公開作業が行われた。紙すき職人自 ら原料製造に携わるのは、石州独自の風習。市民は初めての公開作業を体験し、和紙作りの根幹となる工程を学んだ。
　会館は研修や情報発信、体験機能を持つ拠点施設。紙すきだけでなく、原料作りも含めた全工程の道具を備えている。
　同日は職人や市民ら十人が作業に従事。同町井野で栽培されたコウゾ約百六十キロを蒸し、長さ約一メートルの木から、手と足を使って丁寧に表皮をはぎ取った。皮が裏返され、先端が筒状になる「筒はぎ」が理想とさ れ、市民は職人から手ほどきを受けた。
　はいだ皮は乾燥させて保存し、黒皮を削って白皮と甘皮を残す「黒皮そぞり」、釜で煮る「煮熟」などを経て、紙すきに使われる。
　同館は現在は市直営だが、来年四月から「石州半紙技術者会」が運営を担う。事務局の久保田彰さんは「夏のコウゾ畑での芽かきをはじめ、年間を通して一連の作業が体験できるプログラムを組みたい。より和紙に愛 着が持ってもらえるはず」と構想を練っている。

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