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ID : 9958
公開日 : 2008年 12月24日
タイトル
県林業基金:新規造林中止から5年、借入90億円に
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新聞名
毎日新聞
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元URL.
http://mainichi.jp/area/nara/news/20081223ddlk29010453000c.html
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元urltop:
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写真:
 
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木材価格低迷・伐採は30年後 県林業基金」(理事長・荒井正吾知事)が、木材価格の低迷で新規造林を中止して5年が経過、事業による借入金が約90億円に達している。造林した木材の伐採にはあと30年必 要で、出資する県の担当者は「将来的に利息を含めると、借入金は更に増えるだろう」と話している。【阿部亮介】  基金は、林業振興や雇用確保などを目的に83年に設立。県や16市町村などが740万円を出資した。五條市や宇陀市、奈良市などの山間部の土地所有者と契約を結び、森林組合などが間伐や伐採などを担う。造林 から60年後に木材を販売し、土地所有者には価格の25%分を支払うという仕組みだ。
 事業の開始当初は、5000ヘクタールで造林する予定だった。現在までに造林したのは1345ヘクタール。県木材協同組合連合会によると、1立方メートル当たり約10万円だった木材の販売価格は、70年代をピーク に下がり続け、現在はスギで約1万6000円、ヒノキで3万円前後だという。木材価格の低迷により、03年から新規造林を中止した。
 基金は金融機関から借り入れして事業を継続してきた。これまでの借入金は約90億円で、日本政策金融公庫(旧農林漁業金融公庫)から約55億円、県から約35億円を借り入れている。公庫分については、県が損失補 償することになっており、県の負担は最終的に35億円以上になる可能性が高い。更に、公庫分の利率は約1・7~4%で、償還時に大幅に借入金が増えると予想されている。
 全国に同様の林業公社は36都道府県に40公社あり、大半が新規事業を中止。11月には林野庁が検討会を設立、来春をめどに公社の将来性について報告書をまとめる方針。
 「水源かん養として事業の意義は大きい。継続してほしい」(奈良市森林組合)と評価する一方で、「造林事業は林業の育成という面で評価できるが、木材の流通という視点を欠いていた」(県木材協同組合連合会)という 声もある。基金の西川禎彦係長は「新規造林を再開する予定はないが、現状を維持した上で、林業の治水効果などの公益的な機能を考えていきたい」としている。
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