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ID : 7060
公開日 : 2008年 4月 7日
タイトル
写真/育て!無花粉スギ
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新聞名
読売新聞
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元URL.
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/yamagata/news/20080406-OYT8T00618.htm
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元urltop:
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写真:
 
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県森林研究研修センター(寒河江市)が、花粉が飛散しない「無花粉スギ」の研究・開発を進めている。人工交配で誕生させた苗木は順調に生育し、2009年度からは本格的な優良個体の選抜に入る。早ければ 5年後には県独自品種として試験供給できる見通しで、花粉症に悩む人には朗報となりそうだ。
 無花粉スギは、何らかの要因で花粉ができないか、花粉ができても飛ばさないもので、「雄性不稔(ゆうせいふねん)スギ」と呼ばれる。国内では1992年に富山県で初めて発見され、その後は新潟県や青森県などでも 見つかっている。
 同センターは04年度から、花粉症対策の一環として、無花粉スギや、花粉は出るものの低アレルゲン種の研究を本格的に進めてきた。育成中の無花粉スギの苗木は、大江町で見つかった強度や形質に優れた樹木に、 富山や新潟の無花粉スギを人工交配して品種改良したもの。
 06年11月に同センターの温室でまいた種から337本が育ち、今では全長50センチ前後の苗木に成長。07年11月にまいた種も約2500粒が発芽し、うち4分の1が遺伝の理論で無花粉スギの苗木に育つ見込みだ。
 一方、スギの多くは木材として利用されることから、材質維持のために寒さや雪、病害虫などに強くなければならないという側面もある。
 同センターの渡部公一・主任専門研究員は「単に花粉が飛散しないというのではなく、湿った重い雪など山形の気候に適応できるスギを育てる必要がある」と説明。より環境に適した品種開発のため、挿し木による苗 木ではなく、種から育てた苗木にこだわって研究している。
 2000年世界農林センサスによると、県内の森林面積は約67万ヘクタールで、スギ林は約16万ヘクタールと全体の4分の1ほどを占めている。自身も花粉症という渡部研究員は「無花粉スギを増殖できる見通しは立 った。課題はあるが、1日も早く供給できるように努力したい」と話している。
 開発が順調に進めば、無花粉スギは13年度に試験供給が始まり、20年度からは本格供給される見通しだ。
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