ID : 35
公開日 : 2006年 1月12日
タイトル
繊維の基礎講座
.
新聞名
繊維ニュース
.
元URL.
http://www.sen-i-news.co.jp/3.0/seek.asp?id=85390
.
元urltop:
.
写真:
.
(3)リヨセル:原料の木材パルプを有機系の溶媒に溶解し、湿式紡糸によって作る再生セルロース繊維である。同じく木材パルプからつくるレーヨンに比べて、引張強さが大きく、とくに、湿潤による強力低下が少
ない。ただし、1本の繊維が縦に割れて多数の小繊維(フィブリル)に分離しやすいという欠点がある。
溶媒として用いるNMMO(N―メチルモルフォリンN―オキサイド)の濃厚水溶液は溶解力が大きいので、レーヨンの場合より重合度の高いセルロースを直接溶解して紡糸原液を作り、同じNMMOの希薄水溶液中で
凝固させ、繊維化する。化学的変成を経ないのでレーヨンに比べて工程全体が大幅にシンプルになる。
リヨセルは、配向度が非常に高いセルロース分子が凝集してミクロフィブリルを形成し、そのミクロフィブリルが凝集してフィブリルとなったものの集合体である。このために、繊維軸方向には非常に強いが、垂直方向の
分子鎖の絡み合いが乏しいので縦に割れやすい。とくに、湿潤状態ではフィブリル間の水素結合(図参照)が水分子によって切断され、フィブリル間のつながりが切れるので分離しやすくなる。
フィブリル化すると白っぽく見えるので、この欠点を補うために、染色前に揉んでフィブリル化させ、発生するミクロな毛羽を酵素で溶解して除去することによって風合いを柔らかくする方法もある。
木の情報発信基地では、TOPページを平日毎日更新しておりますが、その更新の中に、報道各社のホームページに
掲載されているニュースを毎朝調べ、昨日掲載された情報を集め、リンク形式の1行にその見出しを掲載しています。
2010年現在で毎日平均15本の広い意味での木に関する情報が掲載されています。毎日更新ですから、次の日には消えて
しまいます。これではいかにももったいないので、アーカイプとして分野別に分けて保存しております。このwebページは
「木材、木工、木製品」に関するものを集めています。2006年から開始しましたが、年に2度程度の更新で情報追加いたします。
情報収集の方法はグーグルニュースの検索で調べるというシンプルなものです。