ID : 5725
公開日 : 2007年 12月11日
タイトル
樹齢600年の神木を伐採
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新聞名
京都新聞
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元URL.
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007121100089&genre=J1&area=S00
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元urltop:
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写真:
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天台宗の修験道場として栄えた明王院(滋賀県大津市葛川坊村町)が今秋から、推定樹齢600年のスギの大木など十数本の御神木を伐採している。幹が腐敗し、台風などの影響で、修復中の本堂や護摩堂に
倒れる危険性があるためだが、御神木の伐採は異例。
堂守りや地元住民からは「葛川の歴史とともにあった木。なくなることは寂しい」と惜しむ声が上がる。
明王院は、平安時代初期に延暦寺の僧相応が開基した道場。安曇川上流の比良山系の山中にある。境内には、樹齢数100年ものスギやヒノキが立ち並ぶが、一部の樹木が腐敗し、建物によりかかっている。
滋賀県教委が現在、老朽化が激しい本堂や護摩堂などの修復を進めており、明王院は建物を守るためやむなく伐採を決めた。
さらに、腐食が激しいため、鉄板で覆っている屋根を木板を重ねる「とち葺(ぶ)き」に復元していることも理由の一つだ。高さ40メートルを超える樹木が日光を遮って風通しを悪くしており、屋根の状態を守るため、伐
採が必要になった。
県教委は2004年から明王院と協議を重ね、9月上旬から伐採作業に入った。現在計11本を切り倒し、さらに数本を伐採する予定だ。
しかし、幹は腐っていても、材木としてはどれも一級品。「森の名手・名人100人」にも選ばれ、伐採作業を担当する林業中野正剛さん(76)は年輪や色つやは「日本一」と太鼓判を押す。作業は年末の終了を目指し、切り
倒した木材は、とち葺きに利用したり、一部売却するという。
先月10日、推定600年のスギを切り倒した際、地元や京都市などから訪れた約30人が見守り、中には涙を流す人もあった。堂守りの葛野常喜さん(81)は「伐採は納得しているが、長く見続けた木が切られる様子を見る
のは忍びなかった」。
子どものころ、写生大会で風景を描いたという僧侶上村豊喜さん(37)は「思い出が消えるのは寂しい」と惜しんでいる。
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