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ID : 309
公開日 : 2006年 2月14日
タイトル
古着とポリプロピレンを再利用して木材代替、門倉貿易が推進
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新聞名
nikkeibp.jp
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元URL.
http://nikkeibp.jp/wcs/leaf/CID/onair/jp/eco/422421
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元urltop:
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写真:
 
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着古されたセーターなどの古着と、ペットボトルのキャップなどに使われるポリプロピレン(PP)の工場廃棄物。従来はそのまま“ゴミ”として処分するしかなかったこの二つを再利用し、木材代替材料(擬木)を開 発、そのまま森林伐採などの環境破壊を抑制する。このような技術の量産化に門倉貿易がメドを立てた。同社が目指す量産化が実現できれば、約210万トン/年排出されていて社会問題化しつつある繊維系廃棄物の処理 が軽減でき、同時に輸入に頼ることが多い木材使用量を削減できるようになる。そのカギを握っているのは「この技術に必要なPPの回収システムの確立」(同社代表取締役の門倉建造氏)だ。
難しかった擬木の開発 同社は元々、古着のリサイクルや繊維クズの輸出を手掛ける企業である。このような背景から、繊維のリサイクルに取り組んでいた。そのキッカケには、京都工芸繊維大学大学院先端ファイブロ科学専攻科木村照夫教 授と門倉氏の出会いがあった。同社が繊維を再利用した製品の開発を検討していた一方、木村氏は今回の基本技術を使った擬木の開発に取り組んでいた。繊維のリサイクル関連の学会で知り合った両者は意気投合し擬 木の開発に早速取り組んだ。
擬木の開発は一見簡単そうにみえる。しかし、実際には木材の持つ軽量・高強度を両立するのは容易ではない。例えば、プラスチックで木材を代替させようとすると重すぎ、木材の破片(チップ)を固めたパーティクル・ ボードなどでは強度が不足する。また、同じ木材でも1回きりの使用に耐えれば良い梱包用の木枠材から、数十年の長期使用に耐えなければならない建築資材まで多種多様であり、耐久性や防水性、表面形状などの要 求仕様は様々である。
このため、技術的なハードルは意外なほど高い。実際、今回の技術も基本的には、古着とPPを適切な形状に裁断、両者を混ぜ合わせて加熱圧縮して室温に戻して定着させるだけである。しかし、擬木の用途に合わせた 密度、強度などを得るためには、原料である古着とPPの状態に合わせた最適な裁断形状、加熱圧縮を実現する必要があり、「この条件を見つけ出すことは容易ではない」(門倉氏)。このような難しさも手伝って、木村氏 の擬木技術の実用化に賛同したのは門倉氏だけだった。すでに数千万円の自社資金を投入して今回の技術を開発してきた。
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