【13】えんじゅ
散りはてし 槐の木立朝日さし するどくし鳴 鳥見えており
(今井邦子)
槐咲く妻はいたはるひざと腰
(松村巨湫)
落葉高木。
中国原産で、高さ25mにもなる。 初夏黄白色の蝶形の花をつける。中国では記念樹として植えられるが、日本の学校、街路樹にも多く庭園樹にも良い。
材は堅硬、辺材部は黄白色、心材部は茶褐色で上品な色である、お茶の棗にも使われ、クリモノとして愛用されている。
最近のクラフト材や木製ペンダントにも多く用いられている。手斧の柄や建築材としても珍重されている。
漢法では若いつぼみを槐花といい止血薬に、果実を槐実と呼び痔の薬にする。つぼみはまた黄色染料になり、樹皮や莱は粟色の染料に用いられている。互生する大型の葉は、9枚から15枚の奇数個の小葉をつけ、良い緑陰を作る。
我が家の槐にも野鳥がたくさんきて、実をついばんでいる。
「えんじゅ」から「延寿」と書きお目出度い木だからと庭園木や記念樹として植えられる事が多い。