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木偏百樹

【4】 あらかし

嵯峨野ゆく一幅の絵と樫落葉
(奥田白虎)
かしが花露とこぼれて小雨ふる森の下路夏めきにけり
(井上文雄)
常緑高木。
高さ15m、幹の直径60cm、時には高さ20mにもなる。
材は堅硬、初春から晩春にかけて小花穂を密生する。
宮城県以南の本州、四国九州、沖縄、台湾、中国、ヒマラヤにまで分布する。
「カシ」は 「カタシ」で「堅い木」の意味である。
材は堅硬を利用して車両、舟の櫓、農具、トビの柄、杭打のクッション、クラフトの材料、薪炭材等に使用される。枝葉も大きく、かつ材も堅く全体に荒っぽい感じがあることからついた名である。
実は「ドングリ」、秋(10月頃)に熟して落ちる。
椎や椿などと共に 照葉樹林を形成する。
生垣用に植えると葉が密生して大きくなる。
我が家にも高い隣家との間に数本続いて植えているが、品がよく公害にも強く成長も早い、植え替えて枝葉を切ってしまっても数年の内に葉が密生してしまう。そのため、防音、防塵用にも良く、工場の緑化にも有効である。
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