14 |
センダン |
栴檀の木 |
道路のわきの栴檀の木。片側の流れにかかっている古びた一本橋などつぎつぎに過ぎ |
14 |
一本橋 |
一本橋 |
道路のわきの栴檀の木。片側の流れにかかっている古びた一本橋などつぎつぎに過ぎ、 |
14 |
ニッケイ |
肉桂の木 |
家の隅の肉桂の木が見えて来た。 |
15 |
ウメ |
正面梅と |
正面梅と紅葉の植込みの奥の坪庭をへだてた藁葺きの母屋はかわりなく、 |
15 |
紅葉 |
紅葉の植込み |
正面梅と紅葉の植込みの奥の坪庭をへだてた藁葺きの母屋はかわりなく、 |
15 |
植込 |
紅葉の植込み |
正面梅と紅葉の植込みの奥の坪庭をへだてた藁葺きの母屋はかわりなく、 |
15 |
縁側 |
陽の当たる縁側 |
陽の当たる縁側で杖をかたえに、 |
15 |
杖 |
杖を |
陽の当たる縁側で杖をかたえに、 |
17 |
障子 |
腰高障子が |
気配があったと思うと釜屋の腰高障子ががらりと開いて、 |
18 |
小枝 |
いそいそと小枝 |
いそいそと小枝を折って焚きつけ、茶を沸かす用意ょしいる。 |
18 |
茶 |
茶を沸かす |
いそいそと小枝を折って焚きつけ、茶を沸かす用意ょしいる。 |
22 |
丸太橋 |
丸太橋 |
丸太橋から足を踏みすべらすところじゃった |
23 |
苗床 |
苗床 |
苗床や芋苗を作る温床など農事にはきりかなく、 |
24 |
木の枝 |
植え込みの木の枝 |
便所の手洗いの植え込みの木の枝にもんぺょ脱ぎ捨てた。 |
24 |
桟板 |
桟板を |
まるく浮いている桟板を足で沈めて湯釜に胸までを浸けてみると、 |
25 |
縁側 |
母屋の縁側 |
母屋の縁側に行くと、 |
32 |
杭 |
墨いろも薄れた杭 |
「富田」と墨いろも薄れた杭が打ってあった。 |
32 |
杭 |
杭が示す |
杭が示す道はゆるい坂になっており、 |
32 |
木立 |
切り通しの木立 |
草生い茂ってその道はじき暗い切り通しの木立になっている。 |
32 |
落葉 |
足もとの落葉 |
足もとの落葉、差交わす頭上の木の匂い、 |
32 |
木 |
差交わす頭上の木の匂い |
足もとの落葉、差交(さしか)わす頭上の木の匂い、 |
32 |
杭 |
杭が教える |
杭が教える道は一本だけ、 |
34 |
箪笥 |
箪笥一棹 |
箪笥一棹だけ隅においてあり、 |
34 |
梁 |
で組んだ梁 |
青竹で組んだ梁にいきなり藁束 |
37 |
床の間 |
床の間 |
あいにくと床の間がないが、ま、箪笥の前でも |
47 |
板 |
硯箱ほどの板 |
その上に見馴れない硯箱ほどの板と箸様の棒を組合わせたものかせ置いてあるのが目についた。 |
47 |
棒 |
箸様の棒 |
その上に見馴れない硯箱ほどの板と箸様の棒を組合わせたものかせ置いてあるのが目についた。 |
51 |
焼板 |
焼板を寄せ集め |
焼跡に焼板を寄せ集めてバラックを作り、 |
55 |
卓袱台 |
卓袱台 |
丸い卓袱台を囲んで遅い夕餉(ゆうげ)が始まり、五人それぞれ定位置に座って箸を取った。 |
55 |
箸 |
箸を取った |
丸い卓袱台を囲んで遅い夕餉(ゆうげ)が始まり、五人それぞれ定位置に座って箸を取った。 |
56 |
俎板 |
俎 |
俎(まないた)に載せて切ったら、 |
60 |
裁板 |
裁板 |
来る日も来る日も裁板(たちいた)の前に座って縫い物をするばかり、 |
65 |
杖 |
杖とも柱と |
杖とも柱とも頼む一人娘であっただけに、 |
65 |
柱 |
杖とも柱と |
杖とも柱とも頼む一人娘であっただけに、 |
79 |
冠木門 |
古びた冠木門 |
古びた冠木門を見つけ、 |
80 |
格子戸 |
二枚の格子戸 |
二枚の格子戸からすぐの式台、その上は畳二枚の玄関間で、 |
80 |
式台 |
すぐの式台 |
二枚の格子戸からすぐの式台、その上は畳二枚の玄関間で、 |
81 |
板 |
板の間 |
それに台所の板の間かあり、 |
83 |
飯櫃 |
飯櫃の蓋の上 |
それらをすべて飯櫃の蓋の上に並べた、 |
83 |
蓋 |
飯櫃の蓋の上 |
それらをすべて飯櫃の蓋の上に並べた、 |
88 |
薪 |
薪も |
薪も同じく道の拾いもので火を焚けば、 |
89 |
木かげ |
木かげ |
木かげに籠を築いたのと、 |
91 |
木箱 |
木箱 |
自分が木箱をぶらさげて一個一円の餅売りをしたり、 |
95 |
建具 |
拗れた建具 |
拗(ねじ)れた建具ならいっそ敷居へはめないほうが手軽というもので、 |
95 |
敷居 |
いっそ敷居へ |
拗(ねじ)れた建具ならいっそ敷居へはめないほうが手軽というもので、 |
97 |
梯子 |
梯子段 |
そのわきの梯子段を上がれば右、左に四畳半ほどの広さの板間があった。 |
97 |
板間 |
板間 |
そのわきの梯子段を上がれば右、左に四畳半ほどの広さの板間があった。 |
97 |
梯子 |
梯子段 |
それに梯子段を上り切ったあと、板敷に重なっているもう一枚の床板を引けばびったりと閉まり、 |
97 |
板敷 |
板敷に重なって |
それに梯子段を上り切ったあと、板敷に重なっているもう一枚の床板を引けばびったりと閉まり、 |
97 |
床板 |
一枚の床板 |
それに梯子段を上り切ったあと、板敷に重なっているもう一枚の床板を引けばびったりと閉まり、 |
98 |
梁 |
大きな梁 |
一抱えもあるほどの大きな梁がむき出しになっており、 |
100 |
薪 |
薪 |
薪もたくさん床下に並べてあるが、 |
100 |
薪 |
買った薪 |
それには買った薪はもったいない故に使わず、川の流木を貯えてあるものを焚くべしとのことで、 |
100 |
流木 |
川の流木 |
それには買った薪はもったいない故に使わず、川の流木を貯えてあるものを焚くべしとのことで、 |
100 |
芥 |
積んである芥 |
日頃風呂用に積んである芥(あくた)に近いもを燃料にするのもおぼえた。 |
105 |
貼板 |
貼板 |
六つの歳から貼板担いで走る |
104 |
柄 |
柄 |
柄のとれた特殊な形のものを綾子は珍しいもの、 |
107 |
貼板 |
紙の貼板 |
どこの家でも庭に紙の貼板は干してあるものの、 |
118 |
杉皮葺 |
杉皮葺 |
屋根は杉皮葺きであった。 |
123 |
木箱 |
木箱 |
魚とともに氷を詰めた木箱からぼとぼと滴を垂らせながら戻るのを待ち兼ねていてそれを料理する。 |
123 |
みかん |
みかん |
数合わせにはみかんの切ったのもつけてどれも山型に盛り上げる。 |
124 |
森 |
鎮守の森 |
そのうち、鎮守の森からは神輿渡御(みこしとぎょ)の太鼓が村中に響きはじめ、 |
124 |
太鼓 |
太鼓 |
そのうち、鎮守の森からは神輿渡御(みこしとぎょ)の太鼓が村中に響きはじめ、 |
134 |
杵 |
杵持つ |
もっとも綾子が杵持つ番のときは要が肩代わりしてくれたし、 |
135 |
木目 |
木目も見えぬ |
丁寧に拭き磨かなければ木目も見えぬほどの古いものであった。 |
136 |
縁側 |
母屋の縁側 |
なととすすめながら母屋の縁側に腰かけて二十番手、 |
136 |
木綿機 |
木綿機 |
いちはこの木綿機(もめんばた)に熱中して、 |
137 |
櫛 |
櫛 |
櫛で糸の目を揃えながら、 |
137 |
杼 |
杼に通した |
杼(ひ)に通した抜き糸を縦糸にくぐらせては梭(ひ)で打ち込み、 |
137 |
梭 |
梭で打ち込み |
杼(ひ)に通した抜き糸を縦糸にくぐらせては梭(ひ)で打ち込み、 |
147 |
酒桶 |
酒桶 |
米の融通が利く農家では仕込んだ酒桶に毛布を被せ、 |
148 |
戸 |
戸や柱 |
バタンハタンとあっちこっちの戸や柱に突き当たるほど足もとが乱れているのを知っていても、 |
148 |
柱 |
戸や柱 |
バタンハタンとあっちこっちの戸や柱に突き当たるほど足もとが乱れているのを知っていても、 |
152 |
梁 |
梁から |
大きな地鳴りとともにむき出しの梁からパラパラと埃かせ落ちて来たのに |
52 |
梁 |
梁はギシギシと |
梁はギシギシと無気味な音をたてて揺れており、 |
152 |
梯子 |
梯子段 |
梯子段を駆け下りた。 |
152 |
木っ端微塵 |
体は木っ端微塵 |
自分も美耶も体は木っ端微塵に吹き飛んでしまうのではないかと歯の根も会わぬほどいるえながら坪庭のまんなかにしゃがみ込む。 |
154 |
庇 |
母屋の庇 |
破壊音は、母屋の庇、納屋の棟瓦、 |
158 |
植込 |
脇の植込み |
倉の屋根の分は脇の植込みやまわりの石垣を埋め尽くして |
160 |
立木 |
立木は曲がり |
立木は曲がり、橋は沈み、 |
177 |
落葉 |
落葉をくるくる廻し |
坪庭の。落葉をくるくる廻しているつむじ風を除けながら入って来た男女を一瞥した瞬間、 |
180 |
梯子段 |
梯子段の |
そして梯子段の下から、 |
181 |
縁側 |
縁側の |
大急ぎで縁側の塵りを拭うと、 |
188 |
クワ |
桑苗 |
しばらせくぶりで蚕を飼おうと思うて桑苗も頼んである |
189 |
板囲い |
板囲い |
庭先に板囲いしての温床作り、 |
189 |
クワ |
桑に肥え |
桑に肥えやらんならんきに |
190 |
縁側 |
玄関の縁側 |
来客もないはずの玄関の縁側を綾子が雑巾がけをしたり、 |
191 |
下駄 |
下駄 |
植付けの時期に下駄履いちょる嫁など見たこともない。 |
191 |
下駄 |
下駄 |
あちは下駄どころか、 |
192 |
箸 |
箸を |
見れば要もはだしのままで箸を持っており、 |
196 |
箸 |
箸 |
箸を取るところに九時のサイレンが鳴り響く、 |
200 |
床板 |
床板 |
床板だけの空間にはこれも納屋から蚕棚の資材を撮り出してきて組み立て、 |
200 |
クワ |
桑の木 |
戦争中食料にならぬ桑の木は供出しなければならなくなり、 |
200 |
クワ |
桑を食む |
桑をたくさん食(は)むようになれば、大人が三人は優に入れるほどの大きな桑籠をリヤカーにのせて桑畑に行き、 |
200 |
クワ |
桑籠 |
桑をたくさん食(は)むようになれば、大人が三人は優に入れるほどの大きな桑籠をリヤカーにのせて桑畑に行き、 |
200 |
クワ |
桑畑に行き |
桑をたくさん食(は)むようになれば、大人が三人は優に入れるほどの大きな桑籠をリヤカーにのせて桑畑に行き、 |
200 |
クワ |
桑摘み |
指につけた桑摘みの鉄(かね)で一枚一枚桑の葉を摘み取り、 |
200 |
クワ |
桑の葉 |
指につけた桑摘みの鉄(かね)で一枚一枚桑の葉を摘み取り、 |
201 |
クワ |
桑を食む |
いっせいに桑を食むそのざあーっという音はまるで屋根を叩く豪雨のよう、 |
202 |
クワ |
桑籠 |
その繭を毛羽取り機にかけたのち桑籠に入れて |
202 |
クワ |
桑を |
蚕に桑をなりながら、 |
207 |
木 |
木々 |
岩伍の好きな木々を植えてある。 |
207 |
木橋 |
またぎの木橋 |
またぎの木橋を渡ってカラス戸をあると、 |
207 |
格子 |
帳場格子 |
左手に帳場格子はあるものの、 |
211 |
敷居 |
敷居の高く |
急に敷居の高くなった感じであった。 |
212 |
クワ |
桑を摘んでも |
それより先に桑を摘んでもらわな蚕の上蔟(あが)るのに間に合わん |
212 |
クワ |
桑畑へと |
服を着替えてもう一度雨のなかリヤカーをひいて桑畑へと出かけてゆく。 |
225 |
板張 |
板張りの椅子 |
待合室ま板張りの椅子に腰かけてしばらく休んだ。 |
230 |
椀 |
椀を持って |
湯気の立つ椀を持って卓袱台の前に戻るのを綾子は待って、 |
230 |
卓袱台 |
卓袱台の前に |
湯気の立つ椀を持って卓袱台の前に戻るのを綾子は待って、 |
231 |
箸 |
箸の音 |
忙しく茶碗と箸の音がするばかり、 |
234 |
シュロ |
棕櫚縄 |
一握りもある棕櫚縄を力いっぱい手繰らねばらず、 |
234 |
桶 |
風呂桶 |
水槽に貯めたり風呂桶に入れたりだが、 |
234 |
敷居 |
納屋の敷居 |
あまりの胸の苦しさに納屋の敷居に腰をおろし、 |
235 |
縁側 |
表の縁側 |
と表の縁側を指さした。 |
238 |
下駄 |
下駄 |
あわてて下駄をはいて表に出て行った。 |
241 |
木箱 |
木箱 |
壜を積んでいる木箱が撓(しな)うほど重い荷を積んでペダルを踏むあの小父さんも、 |
246 |
箸 |
箸 |
とだけで箸を取り、 |
263 |
ナンテン |
南天の枝 |
と笑うのは、南天の枝を差した魚を手つきの籠に入れて挨拶に行くのは婚礼の際の返礼の話、 |
263 |
枝 |
南天の枝 |
と笑うのは、南天の枝を差した魚を手つきの籠に入れて挨拶に行くのは婚礼の際の返礼の話、 |
254 |
板橋 |
小さな板橋 |
小さな板橋を渡ってガラス戸を開けたが内からは何の応答もない。 |
254 |
上框 |
上り框へ |
と呼びつつ座敷の上り框へ行くと、 |
254 |
上框 |
上り框の前 |
五人は塊になって上り框の前で鉢合わせしてしまったが、 |
258 |
廂 |
バラックの廂 |
かたわらのバラックの廂(ひさし)の下に身を寄せた。 |
267 |
クス |
楠の大木 |
戦火のために姿の変わった楠の大木があり、 |
267 |
大木 |
楠の大木 |
戦火のために姿の変わった楠の大木があり、 |
269 |
森 |
城山の森 |
この城山の森のなかを抜けて通ったことがなつかしく思い出され、 |
269 |
建築 |
建築に着手 |
藩主山内豊一が封ぜられて土佐に入国したとき建築に着手したものと聞いており、 |
269 |
棟木 |
棟木や柱など |
頑丈にして堅牢な棟木や柱など、 |
269 |
柱 |
棟木や柱など |
頑丈にして堅牢な棟木や柱など、 |
270 |
櫓 |
物宮櫓 |
物宮櫓のように四方吹き抜けになっている天守からは |
271 |
板敷 |
板敷 |
天守の板敷きの間の広さは四畳半ほどか、 |
271 |
板の間 |
堅い板の間 |
床が堅い板の間であっても、 |
276 |
板 |
板を立てた |
まるで板を立てたように平たくなった自分の胸を見たとき、 |
276 |
板の間 |
板の間 |
板の間にぺたんと座り、 |
279 |
杉皮 |
杉皮葺 |
それらを囲んで杉皮葺きの、 |
279 |
板 |
板一枚 |
壁も床も板一枚だけの釘づけで、 |
279 |
梯子 |
梯子 |
鳶職の使う梯子を立てかけてある。 |
280 |
板敷 |
板敷きの部屋 |
その夜から道具一つない板敷きの部屋に入口を枕にして寝たが、 |
281 |
天井板 |
天井板一枚 |
上下の仕切りは天井板一枚きり、 |
283 |
板の間 |
板の間 |
板の間に茣蓙(ござ)を敷いただけの、 |
286 |
下駄 |
古びた下駄 |
縄で縒(よ)った鼻緒の手製の古びた下駄を履いている。 |
288 |
木々 |
邸内の木々 |
そして広い坪庭と邸内の木々、 |
294 |
お櫃 |
お櫃の蓋 |
と大きな音をたててお櫃の蓋を閉めてしまうそうな |
294 |
蓋 |
お櫃の蓋 |
と大きな音をたててお櫃の蓋を閉めてしまうそうな |
294 |
大工 |
腕の良い大工 |
東隣りのお種さんの夫勇さんは腕の良い大工で、 |
295 |
玄能 |
大きな玄能 |
大きな玄能をふるって倉の屋根から順に叩きこわしてゆくのだが、 |
295 |
玄能 |
玄能 |
それは玄能の一撃ごとに濛々たる土煙をあげるのであった。 |
295 |
縁側 |
縁側 |
母屋の縁側に腰をかけて杖をつき、 |
295 |
杖 |
杖をつき |
母屋の縁側に腰をかけて杖をつき、 |
296 |
床板 |
床板 |
床板の一部を除き、土も柱も屋根板も、 |
296 |
柱 |
柱も屋根板 |
床板の一部を除き、土も柱も屋根板も、 |
296 |
屋根板 |
柱も屋根板 |
床板の一部を除き、土も柱も屋根板も、 |
296 |
建材 |
ほとんどの建材 |
ほとんどの建材がまだ生きてありそのまま使用可能だという。 |
296 |
棟木 |
古い棟木や柱を |
綾子もまたふしぎなものを見るように土にまみれた古い棟木や柱を眺めた。 |
296 |
柱 |
古い棟木や柱を |
綾子もまたふしぎなものを見るように土にまみれた古い棟木や柱を眺めた。 |
296 |
木材 |
木材は古材 |
木材は古材で全部用が足り、 |
296 |
古材 |
木材は古材 |
木材は古材で全部用が足り、 |
296 |
格子 |
格子 |
その割竹を壁となるべき空間に格子に組み込み、 |
299 |
カキ |
柿の木 |
坪庭の側かは柿の木の下を通って入るようになっており、 |
299 |
カキ |
柿の実 |
住みはじめたのはたしかこの柿の実が少し色づいたころであった。 |
299 |
実 |
柿の実 |
住みはじめたのはたしかこの柿の実が少し色づいたころであった。 |
299 |
古材 |
古材ばかりで |
居室とししてみければやはりここは古材ばかりで建てた家、木の香など全くないし、 |
299 |
木の香 |
木の香 |
居室とししてみければやはりここは古材ばかりで建てた家、木の香など全くないし、 |
300 |
木槌 |
木槌 |
いちは道太郎に木槌を持たせ、 |
306 |
板 |
一枚板の両脇に |
一枚板の両脇に足としてただ板を打ちつけてあるだけのものだったが、 |
306 |
板 |
ただ板を |
一枚板の両脇に足としてただ板を打ちつけてあるだけのものだったが、 |
308 |
渋柿 |
渋柿の木 |
家のうちに渋柿の木が六本あり、 |
308 |
木 |
渋柿の木 |
家のうちに渋柿の木が六本あり、 |
308 |
カキ |
柿好き |
もともと柿好きであることも手伝って綾子は少しも大儀でなく、 |
308 |
渋柿 |
渋柿は |
渋柿は,干し上げてカチカチになり、白い粉を噴くころよりも、 |
308 |
枝 |
枝ばかり |
或いは捥いで枝ばかりになった木の梢で百舌がけたたのしく啼くのを仰ぐとき、 |
308 |
木 |
木の梢で |
或いは捥いで枝ばかりになった木の梢で百舌がけたたのしく啼くのを仰ぐとき、 |
308 |
梢 |
木の梢で |
或いは捥いで枝ばかりになった木の梢で百舌がけたたのしく啼くのを仰ぐとき、 |
312 |
木箱 |
小さな木箱 |
大橋のたもとにしつらえた小さな木箱に毎日入れていってくれたような、 |
329 |
斗桶 |
斗桶 |
斗桶(とおけ)に幾いくつも流し込み、それでもまだ桶板の継ぎ目から |
329 |
桶板 |
桶板の継ぎ目 |
斗桶(とおけ)に幾いくつも流し込み、それでもまだ桶板の継ぎ目から |
332 |
縁側 |
縁側 |
おだやかな冬の陽ざしの当たる縁側に腰かけて綾子が編物をしていると、 |
334 |
箪笥 |
箪笥も長持 |
箪笥も長持もいく棹も買えることはよう判っておるが、 |
334 |
長持 |
箪笥も長持 |
箪笥も長持もいく棹も買えることはよう判っておるが、 |
335 |
行李 |
行李 |
衣類を入れるものなら行李でも衣装箱でも間に合うし、 |
336 |
箪笥 |
箪笥長持 |
そうすけばやっぱり箪笥長持の話で、 |
336 |
長持 |
箪笥長持 |
そうすけばやっぱり箪笥長持の話で、 |
338 |
箪笥 |
箪笥 |
たかが箪笥、 |
338 |
箪笥 |
箪笥 |
いちが箪笥をいつまでも執拗に話題にするのは、 |
339 |
指物師 |
指物師 |
やはりどこの指物師も米持参でなければ作ってくれず、 |
340 |
箪笥 |
いい箪笥 |
お父さん、いい箪笥買ってね |
341 |
箪笥 |
箪笥長持を買う |
やはりいち顔を立てるためには箪笥長持を買う以外にはなく、 |
341 |
長持 |
箪笥長持を買う |
やはりいち顔を立てるためには箪笥長持を買う以外にはなく、 |
342 |
重箱 |
重箱の荷を |
綾子は弁当箱と重箱の荷を抱え、 |
343 |
箪笥 |
箪笥 |
箪笥を持たぬ娘の有様を知っていながら親が知らん顔しているのは継母のせい、 |
344 |
箪笥 |
箪笥 |
いちに箪笥の件を持ち出されて以来、 |
344 |
箪笥 |
箪笥 |
田舎じゃいまだに箪笥が要るのかねえ。 |
344 |
箪笥 |
箪笥 |
町じゃ箪笥など、 |
347 |
箪笥 |
箪笥 |
箪笥はお母さんの意向を伺い、 |
347 |
箪笥 |
箪笥 |
とし、箪笥は三段の重ね、 |
347 |
箪笥 |
真新しい箪笥と長持ち |
表座敷に真新しい箪笥と長持ちが運び込まれたのは、 |
347 |
長持 |
真新しい箪笥と長持ち |
表座敷に真新しい箪笥と長持ちが運び込まれたのは、 |
348 |
箪笥 |
箪笥の前に |
二人で箪笥の前に座ってあれこれと品定めしている。 |
348 |
箪笥 |
箪笥など |
箪笥など何の興味もなく、 |
348 |
箪笥 |
箪笥なんぞ |
箪笥なんぞ、私は要りません |
349 |
大工 |
大工 |
日々大工や手伝いの人たちの出入りがあったため、 |
349 |
建前 |
「建前」といい |
家のうちの新しい普請をここら辺りでは、「建前」といい、建前があれば親戚中が入れ替わり立ち替わりして |
349 |
建前 |
建前があれば |
家のうちの新しい普請をここら辺りでは、「建前」といい、建前があれば親戚中が入れ替わり立ち替わりして |
349 |
材木 |
材木ひとつ |
町の人間では材木ひとつ担ぐことも危なっかしく、 |
350 |
箪笥 |
箪笥を |
お母さんに箪笥を買うてもろうたし、 |
354 |
イチヂク |
無花果と桜の木 |
無花果と桜の木が植えられてあり、 |
354 |
サクラ |
無花果と桜の木 |
無花果と桜の木が植えられてあり、 |
354 |
枝 |
その枝 |
水面にさし交わすその枝が流れにあおられ、 |
355 |
ニッケイ |
肉桂 |
それとも庭の西南にある肉桂の木の揺れる音か、 |
355 |
下駄 |
下駄をはい |
下駄をはいて坪庭に出たときには、 |
373 |
松の内 |
年越しの松の内明け、 |
石塔が出来上がったのは年越しの松の内明け、 |