9 |
いちょう |
いちょう並木 |
正門へ出る道のいちょう並木のあいだを歩いていた。 |
9 |
いちょう |
いちょう |
いちょうは青々と芽ぶいていた。 |
9 |
並木 |
いちょう並木 |
正門へ出る道のいちょう並木のあいだを歩いていた。 |
13 |
果物 |
果物 |
果汁のゆたかな果物のように、 |
25 |
木戸 |
裏木戸 |
裏木戸のところまでころびながら逃げ、 |
25 |
縁側 |
縁側 |
鞄をぶら下げたまま縁側に立っている |
33 |
猫板 |
猫板 |
大きな長火鉢の猫板の上に乗っかかって、 |
34 |
冬木 |
冬木の枝ごし |
塀に沿うた冬木の枝ごしに見た。 |
34 |
木造 |
木造 |
ごく目立たない木造の二階建である。 |
36 |
板 |
板の間 |
するすると板の間を駈け、 |
36 |
枝 |
木の枝ごしに |
塀に沿うた冬木の枝ごしに見た。 |
48 |
裏木戸 |
裏木戸 |
こそこそと裏木戸から帰ったのである。 |
50 |
鎌倉彫 |
鎌倉彫 |
はじめは鎌倉彫を趣味とする中年婦人の集まり |
50 |
鎌倉彫 |
鎌倉彫 |
いつしか鎌倉彫はそっちのけになって、 |
53 |
マツ |
松林 |
冷雨にしおたれている松林をすぎて、 |
78 |
薪 |
薪 |
ファイア・プレイスに薪を加えた。 |
85 |
黒板 |
黒板 |
教師が一寸黒板に字を書いて、 |
85 |
バラ |
バラ |
バラの花束は飢えた群衆のように見え、 |
86 |
並木 |
並木道 |
並木道の人のゆきかいを、 |
88 |
並木 |
並木通 |
並木通りを歩いて行った。 |
102 |
柑橘 |
柑橘類 |
柑橘類の豊かさと甘さがあった。 |
102 |
手桶 |
手桶 |
女中にお風呂の手桶のタガを、 |
103 |
梢 |
梢 |
五月の風が梢をとよもして渡った。 |
103 |
カシ |
樫の木 |
彼は大きな樫の木の根方にもたれ、 |
103 |
森 |
森 |
池をめぐる森はひっそりかんとしていた。 |
105 |
梢 |
梢 |
風はまた森の梢を吹きまくり、 |
106 |
イチョウ |
銀杏並木 |
正門へむかう銀杏並木の道を、 |
106 |
並木 |
銀杏並木 |
正門へむかう銀杏並木の道を、 |
111 |
積木 |
積木細工 |
子供が積み上げて忘れて行った積木細工のようにシンとしていた。 |
111 |
イチョウ |
銀杏並木 |
銀杏並木の下かげを歩いてくると、 |
111 |
並木 |
銀杏並木 |
銀杏並木の下かげを歩いてくると、 |
114 |
樹々 |
樹々 |
僅(わず)かな樹々を点綴(てんてい)した町の眺めは、 |
115 |
ゴムの木 |
ゴムの木 |
むやみとゴムの木の鉢植を並べた暗い喫茶店で、 |
130 |
沈香 |
沈香 |
「沈香(じんこう)も焚かず、屁もひらず」という諺を、 |
151 |
コルク |
キルク |
郁雄が大きなキルクの蓋をポンとあけると、 |
152 |
立木 |
立木 |
丈高い夏草や立木のために< |
154 |
モモ |
桃の実 |
清潔で、桃の実の肌を思わせるような咽喉元はない。 |
154 |
実 |
桃の実 |
清潔で、桃の実の肌を思わせるような咽喉元はない。 |
157 |
船板 |
船板 |
熱せられた船板は、まるでコタツのやぐらに座ったようである。 |
159 |
板張 |
板張 |
板張の床になっている居間兼食堂の |
170 |
木 |
木の間 |
木の間にちらちらと |
176 |
ヤナギ |
柳 |
お堀端の柳にも、秋がさっと大きな一刷毛(はけ)を刷いて行ったような午後であった。 |
184 |
サンショウ |
山椒の葉 |
ささやかに飢えた紫蘇の葉や山椒の葉が、闇の中でひっそり匂っていた。 |
184 |
葉 |
山椒の葉 |
ささやかに飢えた紫蘇の葉や山椒の葉が、闇の中でひっそり匂っていた。 |
190 |
鉛筆 |
鉛筆 |
鉛筆でコチヨコチョと錦秋館の地図を |
199 |
下駄 |
庭下駄 |
庭下駄で駈けて出ておしまいになったんですわ |
209 |
木 |
木の門 |
朽ちかけた木の門のなかに、白い銀木犀の花が見えて、ゆきずりに匂ったりした。 |
209 |
ぎんもくせい |
銀木犀の花 |
朽ちかけた木の門のなかに、白い銀木犀の花が見えて、ゆきずりに匂ったりした。 |
210 |
黄葉 |
黄葉 |
やがて黄葉に近づこうとしている鬱蒼たる銀杏並木、 |
210 |
イチョウ |
銀杏並木 |
やがて黄葉に近づこうとしている鬱蒼たる銀杏並木、 |
213 |
下駄 |
下駄 |
彼女は宿屋の下駄で駈けだしたんだ。 |
232 |
梯子 |
梯子段 |
どたどたと梯子段を駆け下りて行った。 |
234 |
建築 |
日本建築 |
その家は戦前の頑丈な日本建築で、 |
236 |
木琴 |
木琴 |
間の抜けた木琴の音が、 |
236 |
木琴 |
木琴 |
あの木琴の音のインスピレーションで |
236 |
木琴 |
木琴 |
オモチャの木琴を叩いている。 |
237 |
リンゴ |
林檎 |
角の果物屋の林檎の山のつややかな紅が、 |
241 |
板 |
板バサミ |
会うのを怖れる気持ちとの、板バサミになっていた。 |
244 |
並木 |
並木 |
並木は枯れ、T大の門内の銀杏はすっかり黄いろだった。 |
244 |
イチョウ |
銀杏 |
並木は枯れ、T大の門内の銀杏はすっかり黄いろだった。 |
246 |
拍子木 |
拍子木 |
町角で打ちならしている紙芝居の拍子木をきいても、 |
256 |
イチョウ |
銀杏 |
ギンナンのいっぱい落ちた銀杏の下かげを、 |
256 |
ギンナン |
ギンナン |
ギンナンのいっぱい落ちた銀杏の下かげを、 |