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安部公房の小説「燃えつきた地図」に出てくる樹木や木製品

この小説の初出は1967年、文庫本におけるページ数は387ページ
元樹種 掲載樹種 ページ 掲載言葉
8 ちょうど膝くらいの高さの柵でかこまれた、
森や藪 36 猛獣や毒虫がうようよしている、森や藪みたいなものだから、
枯葉 枯葉 40 枯葉に埋もれて動かない女、その枯葉の下で、
枯葉 枯葉 40 枯葉に埋もれて動かない女、その枯葉の下で、
枯葉 枯葉 40 残りの枯葉も吹き散らす・・
枯葉 枯葉 40 こいつは枯葉の下の彼女なんかとは、
ゴムノキ ゴムの木 45 変色してしまったゴムの木の下で、
床板 床板の間 46 床板の間から、黒い油がにじみだす。
ベニヤ ベニ 67 立つけの悪いベニヤのドアを、
86 柵の破れ目・・・・マッチ箱・・・・
マツ 松の実 89 松の実から、赤貝の干物、おみくじの類(たぐ)いにいたるまで、
マツ 松の実 89 松の実を十円分・・・・手のひらに受けて、
松の実 89 松の実から、赤貝の干物、おみくじの類(たぐ)いにいたるまで、
松の実 89 松の実を十円分・・・・手のひらに受けて、
割箸 割箸 90 割箸などは、わざわざ屑籠をさけて、
木目 木目 90 木目を印刷した合成樹脂の張り物であることに気付き、
小枝 小枝だらけ 93 いや、そんな小枝だらけれの仮設は、もうまっぴら・・・・
植木 植木 101 植木の多い庭、ありふれた、しもた屋である。
炭屋 炭屋 103 「相変らずだって、昔はただの炭屋ですからね。」
炭屋 炭屋 103 まっ黒けの炭屋が、毎日風呂上がりみたいな、
炭屋 炭屋 105 いまさら、炭屋の泣言なんかに、
スギ ふしくれだった杉 106 ふしくれだった杉の老木が、
桶屋 桶屋 106 桶屋などもあったが、全体としてはかなり豊かだったらしい、
格子戸 格子戸 106 養蚕をしていたらしい格子戸の農家も目立つ・・・・
桑畑 桑畑 106 広いに庭には、桑畑が化けた小型自動車・・・
炭屋 炭屋 106 炭屋もブロパンガスのおかげで、
木の枝 木の枝 106 木の枝の一本々々か゜見分けられる程度の光がただよっているのに、
老木 杉の老木 106 ふしくれだった杉の老木が、
炭屋 炭屋 108 もとは炭屋でも、今は町会議員なのだから、
木の葉 木の葉 108 何か木の葉のような形だ。
板の上 115 幅三十センチ足らずの板の上に、
スギ 杉の引戸 118 立てつけの悪い杉の引戸。
木から落ちる 124 でも、猿も木から落ちるっていうからね。
白い軸 126 マッチ箱のなかの、黒い軸と白い軸・・・・
黒い軸 126 マッチ箱のなかの、黒い軸と白い軸・・・・
木影 木影 131 霧の中の木影りようなもの・・・・
ナシ 梨畠 135 崖と、梨畠の土手にはさまれて、
ナシ 梨畑 135 丘も、梨畑もそこで終わって、
根こそぎ 135 畠も、家も、林も、根こそぎめくり取られた、
林も 135 畠も、家も、林も、根こそぎめくり取られた、
積木 光の積木 136 光の積木のような活気をみなぎらせ、
雨除けの板 136 雨除けの板をわたし、床の後端が、
138 器用に箸にまいた生ラーメンを、
ベニヤ ベニヤ 140 小さなくぐり戸のついたベニヤの仕切の位置を、目測する。
梢や枝を 140 丘の林の、梢や枝を、ひからびた無数の指が掻き鳴らしているのだ。
梢や枝を 140 丘の林の、梢や枝を、ひからびた無数の指が掻き鳴らしているのだ。
丘の林 140 丘の林の、梢や枝を、ひからびた無数の指が掻き鳴らしているのだ。
木の股 150 木の股にでもつっこみたくなった連中ででもなきゃ、
木片 木片 155 燃えている木片を、投げ込みはじめたのだ。
木片 木片 156 火を吹いている木片をふりまわしながら、
白い棒 158 垂直に白い棒が一本、ひどく意味ありげだが、
樹液 樹液 161 樹液にむせかえるような遠い町・・・・
その柵 164 その柵も、彼女には濡れた紙ほどの障害にもならず・・・・
丸木橋 丸木橋 166 丸木橋を渡るような目くばりで読み返しはじめる・・・・
クワ 桑の実 176 桑の実を食べた後のような、黒いおりがにじみ出る。
桑の実 176 桑の実を食べた後のような、黒いおりがにじみ出る。
棍棒 下腹の棍棒 189 下腹の棍棒(こんぼう)をにぎりしめて、
櫛の目 193 きちんと櫛の目を入れ、
ひげ根 193 互いに神経の互いに神経のひげ根が枝をのばして、が枝をのばして、
枝をのばして 193 互いに神経のひげ根が枝をのばして、
花粉 風媒花の花粉 194 風媒花の花粉のようにまきちらし、
風媒花 風媒花の花粉 194 風媒花の花粉のようにまきちらし、
横板 横板 199 窓口の横板に肘をつき、
濡縁 濡れ縁に 203 濡れ縁に掛けさせてもらった。
板塀 板塀 215 向かいの工事現場の板塀を映し、
枯葉 枯葉色 224 枯葉色の短いスカート
枯葉 枯葉色 224 同じく枯葉色の靴の踵で、
門の柱 231 白蟻に食い荒らされた門の柱を、荒縄で添え木にくくりつけてあるほどだ。
添木 添え木 231 白蟻に食い荒らされた門の柱を、荒縄で添え木にくくりつけてあるほどだ。
板の間 板の間 232 参列者用の板の間である。
一枚板 厚い一枚板 235 厚い一枚板の階段・・・・
白木 白木の焼香台 235 無愛想な白木の焼香台・・・
板の間 板の間 236 左の板の間の手摺りの下で、
木戸 木戸御免 251 ぼくは当然、木戸御免であるはずだ。
縁台 縁台 256 夏らしく、縁台を持ち出して来て、
植木 植木いじり 256 植木いじりをしているところだ。
家具 使い込んだ白木の家具 266 使い込んだ白木の家具のような肌の色・・・
白木 使い込んだ白木の家具 266 使い込んだ白木の家具のような肌の色・・・
木の実 小さな木の実 268 どこか小さな木の実を想像させるものがある。
テーブル テーブル 298 り木のあるスタンドに、テーブルが三つという、
フローリング フローリング 298 フローリングのドイ・・・・派手にきしむ、蝶番・・・・
止り木 止り木 298 止り木のあるスタンドに、テーブルが三つという、
止り木 止り木 298 すわりの悪いスタンドの止り木に残して、
電柱 電柱 298 ほら、その電柱の先、ちょっと通りから引っ込んだ、
横板 スタンドの横板 302 スタンドの横板を音楽に合わせて蹴りつけながら、
止まり木 止まり木 302 止まり木を一つ、横に移っつて、
止まり木 止まり木 302 止まり木によじのぼり、
モモ 桃の皮 308 熟れた桃の皮をむくように、
カバ 樺色 322 ほら、樺色っていうのか、茶緑というのか、
チャ 茶緑 322 ほら、樺色っていうのか、茶緑というのか、
レモン レモン色 326 自分の運命と、レモン色の窓とを、
板塀 板塀 327 あの工事場の板塀の前あたりでなければならない
レモン レモン色 328 レモン色の窓があったはずの場所には、
レモン レモン色 328 レモン色の窓がないのだ!・・・・
レモン レモン 329 レモンと縞馬ぐらいの違いいはあるはずだ・・・・
ビワ 琵琶 334 そうだ、琵琶の実・・・・形が狂った、うらなりの琵琶・・・・
ビワ 琵琶と洋梨の合の子 334 琵琶と洋梨の合の子・・・・色は、
ビワ 琵琶の実 334 そうだ、琵琶の実・・・・形が狂った、うらなりの琵琶・・・・
ようなし 琵琶と洋梨の合の子 334 琵琶と洋梨の合の子・・・・色は、
琵琶の実 334 そうだ、琵琶の実・・・・形が狂った、うらなりの琵琶・・・・
ビワ 琵琶の実 336 ぼくはますます琵琶の実から目が離せない。
ビワ 琵琶の割れ目 336 琵琶の割れ目が艶やかに、
琵琶の実 336 ぼくはますます琵琶の実から目が離せない。
スギ 杉の柾目 337 杉の柾目をブリントした、ベニヤの天井に、またいつもの顔が現れる・・・・
ベニヤ ベニヤの天井 337 杉の柾目をブリントした、ベニヤの天井に、またいつもの顔が現れる・・・・
柾目 杉の柾目 337 杉の柾目をブリントした、ベニヤの天井に、またいつもの顔が現れる・・・・
レモン レモン色 338 レモン色に変えなければならないような、
349 あれは、腕ではなくて、棒だったかもしれない。
ゴムの棒 349 ゴムの棒のようなもの。
チーク チーク材まがい 358 表面はチーク材まがいの、茶褐色の木肌に、
木肌 茶褐色の木肌 358 表面はチーク材まがいの、茶褐色の木肌に、
木造 木造の小住宅 362 たしか木造の小住宅が三軒ばかりと、それに木立にかこまれた
木立 木立にかこまれた 362 たしか木造の小住宅が三軒ばかりと、それに木立にかこまれた
触覚の林 363 電波をむさぼる触覚の林、
止り木 止り木 369 正面の止り木に、高く膝を組で掛けている。
止り木 止り木 370 止り木は、ドアのちかくにあって、
止り木 止り木 370 その止り木の女が一人いるだけである。
止り木 止り木 370 止り木の女の様子をうかがっている。
止り木 止り木 372 その止り木の上の演出が、どちらの手になるものであろうと、
止り木 止り木 372 スカートをおさえて、止り木を降りる。
街路樹 街路樹の枝 375 やせた街路樹の枝が、ほころびた網のように見えた。
街路樹の枝 375 やせた街路樹の枝が、ほころびた網のように見えた。
街路樹 街路樹ごし 376 街路樹ごしの街燈の一部が重なっているので、
止り木 止り木 378 女が止り木を降りたついでに、
止り木 止り木 382 女は再び止り木にもどって、膝を組む。
止り木 女の止り木 382 女の止り木の、すぐ後ろだ。
梅干しの種 384 赤いマニキュアを塗った爪が、梅干しの種のようだ。
梅干 梅干しの種 384 赤いマニキュアを塗った爪が、梅干しの種のようだ。
格子 光の格子 387 規則正しい光の格子をくりひろげている。
ブラタナス ブラタナスの街路樹 391 対称の位置に、ブラタナスの街路樹がある。
街路樹 ブラタナスの街路樹 391 対称の位置に、ブラタナスの街路樹がある。
止り木 止り木の上で 391 止り木の上で膝を組んでいた、
樹齢 かなりの樹齢 391 ざらついた木肌は、かなりの樹齢を思わせるが、
木肌 ざらついた木肌 391 ざらついた木肌は、かなりの樹齢を思わせるが、
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