- ウメ 15箇所
- ブドウ 8箇所
- サクラ 8箇所
- ハゼ 4箇所
- モモ 4箇所
- アンズ 4箇所
- カキ 3箇所
- リンゴ 3箇所
- ボタン 2箇所
- ビワ 2箇所
- シタン 2箇所
- カバ 1箇所
- クワ 1箇所
- ヒノキ 1箇所
- ボタンキョウ 1箇所
- マツ 1箇所
- ナシ 1箇所
円地文子の小説「女坂」に出てくる樹木や木製品
この小説の初出は1939年、文庫本におけるページ数は219ページ
ページ |
元樹種 |
掲載樹種 |
掲載言葉 |
7 |
花畳紙 |
花畳紙 |
花畳紙を持って |
7 |
連子窓 |
連子窓 |
三畳の連子窓の下で |
8 |
銀杏返シ |
銀杏返し |
少しほつれた銀杏返しの髷に |
8 |
欄間 |
欄間 |
踏台にのって欄間から |
8 |
鴨居 |
鴨居 |
鴨居の長押の溝まで |
8 |
長押 |
長押 |
鴨居の長押の溝まで |
9 |
猫板 |
猫板 |
火鉢の猫板に頬杖をついている |
10 |
会津塗 |
会津塗 |
名産だという干柿や会津塗などの |
10 |
猫板 |
猫板 |
名産だという猫板や会津塗などの |
11 |
連子窓 |
連子窓 |
珍しいらしく連子窓の方へばかり |
13 |
葛籠 |
葛籠つづら |
持って来た葛籠から |
13 |
葛籠 |
葛籠つづら |
一枚一枚葛籠に収めながら |
13 |
葛籠 |
葛籠つづら |
膝を立てて葛籠の中へ |
19 |
杙 |
杙 |
足もとの杙をゆすっている |
19 |
格子 |
格子 |
連子格子の間から |
19 |
桟橋 |
桟橋 |
桟橋へ出て |
19 |
木戸 |
裏木戸 |
悦子は裏木戸から |
19 |
格子 |
格子 |
うちの格子があいて |
24 |
ウメ |
梅 |
二人は梅、桜といいたいほど |
24 |
サクラ |
桜 |
二人は梅、桜といいたいほど |
27 |
ウメ |
梅 |
須賀という娘が「梅の春」を踊るというので |
35 |
クケ台 |
くけ台 |
くけ台を膝の下に挿みこんだ |
39 |
サクラ |
桜 |
若いころ吉原の夜桜で見て |
41 |
ブドウ |
葡萄棚 |
その果樹園の葡萄棚の手前に |
41 |
リンゴ |
林檎 |
柿、林檎、梨、葡萄などの果樹園が野菜畑と |
41 |
果樹 |
果樹園 |
その果樹園の葡萄棚の手前に |
41 |
ナシ |
梨 |
柿、林檎、梨、葡萄などの果樹園が野菜畑と |
41 |
カキ |
柿 |
柿、林檎、梨、葡萄などの果樹園が野菜畑と |
41 |
ブドウ |
ぶどう |
柿、林檎、梨、葡萄などの果樹園が野菜畑と |
41 |
果樹 |
果樹園 |
柿、林檎、梨、葡萄などの果樹園が野菜畑と |
42 |
ヒノキ |
檜 |
芳しい檜の匂いをふりまいて |
42 |
大工 |
大工 |
すぐ大工が入りまして |
42 |
クワ |
桑 |
新しい桑の鏡台や |
43 |
葉 |
葉 |
果樹園の葡萄棚の緑のぎざぎざした葉の下に |
43 |
ブドウ |
葡萄 |
こんな青い葡萄の甘いのは |
43 |
木 |
木 |
その木、お隣の |
43 |
ブドウ |
葡萄 |
須賀は葡萄の房をもいで |
43 |
ブドウ |
葡萄 |
葡萄の棚を透して来る |
43 |
ブドウ |
葡萄 |
頭の上に下っている葡萄の |
43 |
ブドウ |
葡萄棚 |
果樹園の葡萄棚の緑のぎざぎざした葉の下に |
43 |
果樹 |
果樹園 |
果樹園の葡萄棚の緑のぎざぎざした葉の下に |
43 |
一房 |
一房 |
青い一房を軽く握っている |
44 |
ブドウ |
葡萄 |
二人の少女は葡萄をもぎりあって |
46 |
羽子板 |
羽子板 |
まるで羽子板の押絵のような |
47 |
戸板 |
戸板 |
お岩の戸板返しや |
48 |
萌黄ノ色 |
萌黄の色 |
萌黄の色あせた蚊帳を |
52 |
ボタン |
ぼたん |
かたい牡丹の蕾の嫩緑の宝珠がある |
55 |
ボタン |
ぼたん |
開いてゆく花瓣の多い大輪の牡丹のように |
61 |
枝 |
枝 |
馬車廻しの中央に枝ぶりのいい |
61 |
マツ |
松 |
短葉松を植えた向うに |
63 |
カバ |
樺色 |
広間の入口に樺色のこまかい |
63 |
桜色 |
桜色 |
襞の多い服が桜色の頬に |
67 |
植木屋 |
植木屋 |
出入りの植木屋の棟梁から |
67 |
植木屋 |
植木屋 |
女中達が植木屋に話したところでは |
74 |
サクラ |
桜 |
曇り日の桜のように |
81 |
シタン |
紫檀 |
台ランプの側の紫檀の小机に片肘をつき |
87 |
木遣 |
木遣 |
鳶の一人が木遣声で呼びながら |
87 |
植込ミ |
植込み |
植込みの間の坂道を |
88 |
櫛笄 |
櫛笄 |
角隠しの上に櫛笄をさし飾った |
88 |
アンズ |
杏色 |
光は散らず杏色に靄って |
88 |
サクラ |
桜 |
咲き満ちた桜だけが |
88 |
緑 |
緑 |
庭樹の緑もくろく淀んで |
88 |
庭樹 |
庭樹 |
庭樹の緑もくろく淀んで |
88 |
サクラ |
桜 |
その満開の桜の傘の下を |
98 |
サクラ |
桜 |
桜の花びらのような |
98 |
サクラ |
桜 |
桜の花びらのような |
100 |
モモ |
桃 |
白い桃のように |
100 |
花 |
花 |
花も枝も素気がなく |
100 |
枝 |
枝 |
花も枝も素気がなく |
103 |
板橋 |
板橋 |
幅の狭い板橋がいくつも |
103 |
下駄 |
下駄 |
駒下駄の下で |
103 |
板橋 |
板橋 |
板橋がぎいぎい鳴ると |
126 |
銀杏返シ |
銀杏返し |
高島田と銀杏返しの両方から |
137 |
板ノ間 |
板の間 |
小ざっぱりした板の間に黒々と |
137 |
渋 |
渋 |
紙を貼った上に渋を引いたりして |
142 |
樹 |
樹 |
樹には親しみが深く |
142 |
梅干 |
梅干 |
梅干は毎年札をつけて |
142 |
ウメ |
梅 |
樹の中には |
142 |
ウメ |
梅 |
野梅が最も多く |
142 |
モモ |
桃 |
大きい桜桃や |
142 |
カキ |
柿 |
この空地に、梅、桃、枇杷、ぼたん杏、柿などの |
142 |
サクラ |
桜 |
西洋種の桜や林檎の樹をとりよせて植え |
142 |
リンゴ |
林檎 |
西洋種の桜や林檎の樹をとりよせて植え |
142 |
果樹 |
果樹園 |
官宅の背後を果樹園にして |
142 |
樹 |
樹 |
殊に実のなる樹は富貴の象徴として |
142 |
樽 |
樽 |
落して樽に漬けこんだ |
142 |
ハゼ |
櫨 |
そのためか黄櫨ばかりでなく |
142 |
ハゼ |
櫨 |
黄櫨畠を幼いころから |
142 |
ハゼ |
櫨 |
一部を担っていた黄櫨爉の原料として |
142 |
ハゼ |
櫨 |
家が黄櫨方の武士だったので |
142 |
実 |
実 |
実をもいで食べたりする |
142 |
木登 |
木登 |
孫達の木登りしたり |
142 |
若木 |
若木 |
若木を沢山植えこんだのが |
142 |
ビワ |
枇杷 |
この空地に、梅、桃、枇杷、ぼたん杏、柿などの |
142 |
モモ |
桃 |
この空地に、梅、桃、枇杷、ぼたん杏、柿などの |
142 |
ウメ |
梅 |
この空地に、梅、桃、枇杷、ぼたん杏、柿などの |
142 |
ウメ |
梅 |
この空地に、梅、桃、枇杷、ぼたん杏、柿などの |
142 |
木 |
木 |
皆相当の木になって |
142 |
リンゴ |
林檎 |
真赤な林檎の実るのを |
142 |
樹 |
樹 |
西洋種の桜や林檎の樹をとりよせて植え |
142 |
カキ |
柿 |
この空地に、梅、桃、枇杷、ぼたん杏、柿などの |
142 |
ボタンキョウ |
ぼたん杏(スモモの栽培品種) |
この空地に、梅、桃、枇杷、ぼたん杏、柿などの |
142 |
ビワ |
枇杷 |
この空地に、梅、桃、枇杷、ぼたん杏、柿などの |
142 |
モモ |
桃 |
この空地に、梅、桃、枇杷、ぼたん杏、柿などの |
143 |
梅干 |
梅干 |
毎年梅干ばっかりふえても |
143 |
ウメ |
梅 |
その青梅を落す日だった |
143 |
ウメ |
梅 |
梅の実拾い |
143 |
枝 |
枝 |
揺れている枝を見上げて |
143 |
実 |
実 |
随分その樹には実っているわね |
143 |
樹 |
樹 |
随分その樹には実っているわね |
143 |
葉 |
葉 |
顔は葉がくれになっていた |
143 |
ウメ |
梅 |
一番大きい梅の樹の二つに |
143 |
ウメ |
梅 |
一番大きい梅の樹の二つに |
143 |
樹 |
樹 |
女中達に交って樹をゆすぶったり |
144 |
枝 |
枝 |
ゆさゆさ枝をゆさぶっている |
144 |
木 |
木 |
鷹夫たちは木の下でかたまって |
144 |
樹 |
樹 |
笑いながら樹の上の方から |
144 |
木 |
木 |
そう言われても木の股を離れず |
145 |
葉 |
葉 |
大そうに葉をふるったこと |
145 |
ウメ |
梅 |
落ち散った梅の葉を掃きよせはじめた |
146 |
ウメ |
梅 |
須賀は梅の樹に手をかけたまま |
154 |
ウメ |
梅 |
小さい梅の毛虫を |
170 |
木口 |
木口 |
軒に下げた木口のよい |
170 |
シタン |
紫檀 |
紫檀の机にもインク染みがついて |
200 |
アンズ |
杏子色 |
いつも杏子色に明るんでいたのが |
208 |
木 |
木の枝 |
石垣の上の木の枝や |
208 |
アンズ |
杏子色 |
雪に映えて杏子色に輝き |
208 |
アンズ |
杏子色 |
同じような杏子色の電灯の光は |
210 |
框 |
框 |
格子を開けて框に腰をおろすと |
220 |
ウメ |
梅 |
日の影が梅の古木を墨絵のように |
220 |
ウメ |
梅 |
庭の白梅の蕾をふくらせていた |