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小説と木

樹種「ヤシ」の素敵な文章

++ヤシといえばヤシの実が有名ですが、インドネシア駐在した時に、ヤシの実を売っているところを見つけ、すぐに飲んだが、生臭くて私には合わなかった。しかし和歌山リゾート博覧会で飲んだときには、とても美味しかった。冷やして飲めばよいようです。ココヤシ、ナツメヤシ、ニッパヤシなどの総称で世界には3000種以上ある。

以下に面白い、素敵、綺麗な表現のあるものをピックアップします。ヤシに関する情報と写真はコチラ

島崎藤村の「藤村詩集」
"名も知らぬ遠き島より椰子の実の實一つ 故郷の岸を離れて 汝はそも波に幾月"(211頁)
菊池寛 の「俊寛」
その椰子に掩(おお)われた鳶色の岩から、一条の水が銀の糸のように滴って、(231頁)
夢野久作の「瓶詰の地獄」
その絶頂に立っておりました棒切れと、その尖端に結びつけてあるヤシの枯れ葉を、一思いに引きたおして、眼の下はるかの淵に投げ込んでしまいました。(55頁)
芥川竜之介の「或阿呆の一生」
この遠い海の向うに高だかと聳(そび)えている椰子の花を。(157頁)
竹山道雄の「ビルマの竪琴」
つまり、一本の椰子の木から毎月一本ずつ箒がふってくるのでした。(47頁)
林芙美子の「浮雲」
ゆき子は咽喉が焼けつくやうだつた。椰子の実の水がこんこんと流れるところへ、這ひ寄つて行きたかつた。(220頁)
大岡昇平の「野火」
そのとき私は私を取り巻く椰子の樹群が、変貌しているのに気がついた。(48頁)
三島由紀夫の「薔薇と海賊」
椰子の葉っぱの裏で怠けている小さな風たち・・・。(121頁)
ナツメヤシ

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