すべての小説での出現ランクは18番目ですが、作家の取り上げは10番目でした。
ミカンの名前を小説に入れた作家は34名います。また1つ以上ミカンの名前を使った小説としては44の小説でした。
すべての小説での出現回数は123箇所ありました。
ミカンが一番出現する小説は夏目漱石の「草枕」です。
最も出現回数の多い作家は夏目漱石で20箇所、
次は有吉佐和子で13箇所です。
以下、林芙美子の10箇所、阿川弘之の9箇所、芥川竜之介の6箇所、山崎豊子の5箇所でした。(以下省略)
また小説別では、夏目漱石の「草枕」12箇所、有吉佐和子の「複合汚染」10箇所、阿川弘之の「雲の墓標」9箇所、林芙美子の「放浪記」6箇所、夏目漱石の「坊ちゃん」5箇所、山崎豊子の「沈まぬ太陽」5箇所、江戸川乱歩の「石榴」4箇所、森鴎外の「鶏4箇所、林芙美子の「浮雲」4箇所(以下省略)
でした。
以下に面白い、素敵、綺麗な表現のあるものをピックアップします。
ミカンに関する情報と写真はコチラ
- 森鴎外の「鶏」
- 南国の空は紺青いろに晴れていて、蜜柑の茂みを洩れる日が、きらきらした斑紋を、花壇の周囲の砂の上に印している。(81頁)
- 夏目漱石の「草枕」
- その時蜜柑の山に蜜柑がべた生(な)りに生る景色を始めて見た。(145頁)
- 午(ご)に逼(せまる太陽は、まともに暖かい光線を、山一面にあびせて、眼に余る蜜柑の葉は、葉裏まで、蒸し返されて耀(かが)やいている。(159頁)
- 長塚節の「土」
- 木立こだちの輪郭がくつきりとして青い蜜柑の皮が日に當つた部分ら少づつ彩られて行くやうに(272頁)
- 芥川竜之介の「トロッコ」
- トロッコは三人が乗り移ると同時に、蜜柑畑の匂いを煽(あお)りながら、ひた辷(すべ)りに線路を走り出した。(9頁)
- 三島由紀夫の「金閣寺」
- 籠からさし出される蜜柑の色・・・これらすべてが、私の身のーを委(まか)せた大きなものの一つ一つの暗示、(231頁)