クルミ属の落葉高木の総称です。原産地はヨーロッパ南西部からアジア西部で北半球の温帯地域に分布する。高さ20mにもなる。日本に自生しているクルミのほとんどはオニグルミ。日本の木工などに使われるのは米国のウェルナットが多い。
以下に面白い、素敵、綺麗な表現のあるものをピックアップします。
クルミに関する情報と写真はコチラ
- 島崎藤村の「夜明け前」
- こんがりとよい色に焼けた焼き餅に、胡桃の香に、客も主人もしばらく一切のことを忘れて食った。(154頁)
- 「そいつはありがたい。御幣餅とは、よいものをごちそうしてくださる。木曽の胡桃の香りは別格ですからね。」と香蔵もよろこぶ。(152頁)
- 宮沢賢治の「イギリス海岸」
- ことにも胡桃の木が葉をひらひらさせ、ひのきやいちゐがまっ黒にしげり、(334頁)
- 宮沢賢治の「かしはばやしの夜」
- " くるみはみどりのきんいろ、な、 風にふかれて すいすいすい、" 93頁)
- 横光利一の「厨房日記」
- 梶は胡桃の葉かげからきらめく日光に眼を射られながら、空の青さ広さに大の字となり、畳の上の喜ばしさに再びきょろきょろと飽かず周囲を見廻した。(195頁)
- 三島由紀夫の「美徳のよろめき」
- それはともあれ別箇(べっこ)の、胡桃(くるみ)の殻(から)のように固い存在だった。(62頁)