49
森羅万象
しんらばんしょう
天地間に存在する、数限りないすべてのもの(万物)や事象。
・「森羅」は樹木が限りなく茂り並ぶ意で、たくさん連なること。「万象」は
すべての形あるもの。有形のものの意。「万象」は「ばんぞう」「まんぞう」
とも読む。
●出典は、『法句経(ほっくきょう)』
●表現としては、「森羅万象の賛歌」。「この世の森羅万象」など。
●用例としては、若もし夫それ春去り夏来り秋と更かわり冬と換かわる
は、四時しいじの法度はっとなり。日暮くれ夜継つぐは、一日いちじつの
則のりなり。宇宙間の森羅万象一つとしておのづから法度を有せざるは
なし。<坪内逍遥
・小説神髄>
●同じ意味の言葉としては、有象無象(うぞうむぞう)などがある。