6.どのような木を使えばよいか
現在日本ではヒノキ、杉、SPF、サザンパイン、レッドシダ―、レッドウッド、米松、米とが、イペ、ジャラ、ボンゴシ、セランガンバツ、チーク、その他特殊材などが屋外用木材として利用されています。
この中ではどのような木が腐りにくいのでしょうか。
SPF、サザンパイン、杉などはそのままで利用するとすぐに腐ります。反対にレッドシダ―、レッドウッド、ヒノキ、イペ、ジャラ、ボンゴシ、セランガンバツ、チークなどは高耐久です。また専門工場で加圧注入処理をすれば多くの木が耐久性を
飛躍的に伸ばしますが、樹種により処理の仕方が異なります。比較的簡単安価で処理出来*7るのはサザンパイン、杉、ヒノキです。
また、何らかの加工や処理をしたものでは、人工木材や特殊合板などがあり、
一部の問題や価格*8を別とすれば耐久性はあります。
防腐処理の薬剤については、一般的に言えることは耐久性能がある薬品ほど、薬が強く環境破壊をおこしやすいと思います。現在の実験データー上は問題なくても、毒の多いか少ないかの違いです。現実的には耐久性をとるか、環境配慮をとるか、両方満足するのは難しいと思います。
しかし、ウッドデッキの性能としては耐久性だけではないのです。設置してからワレ、反り、縮み、節が抜ける、膨張しゆがむ(人工木材の場合のみ)、色あせ等の欠点が発生します。
また感触や色合い、木らしさなどの感性的な事も重要な要素になってきます。
現在の日本や北米で一番利用されている住宅用デッキの大半にレッドシダーが使われています。これは、この木の耐久性がすばらしいというものではないのですが、先に述べた短所や長所などの総合性能がよいからです。しかし今後は国産の杉などが、技術革新などによって、より多く利用されてくると思います。
また輸入材を利用する場合は当然のことながら、産地の環境問題をクリアしたものを使いたいものです。
レッドウッドは大変すばらしい木材ですが、米国のゴールドラッシュの時にその貯蓄量の90%を伐採してしまい、非常に貴重なものとなっています。国のものは輸出禁止になっていますが、民間のものは一部まだ輸出されています。
イペはブラジル産の木材で耐久性に優れた材料で最近、日本でも輸入され始めた木材ですが、現地を伐採をつぶさに見た社員によると、環境破壊をしていないとはいいきれないようです。
セランガンバツ、ウリンはインドネシアの木ですが、私も1970年から1973年までインドネシアに駐在した経験から、カリマンタンやスマトラの南洋材を輸入することは、環境破壊をしていると言われてもしかたがない状況と思います。
現在のところ、環境的に問題がないと思われる木材は、サザンイエメローパイン、レッドシダー、ジャラ、杉やヒノキなどの国産材などです。
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