根本的には大化の改新により日本のすべての土地が国家のものとなった時から山の木は個人で持ったり売ったりはできなくなりましたので、個人が勝手に伐採できないと言う考えが根底にあるところへ、江戸時代になり幕府や藩が植林や伐採を非常に厳しく管理するようになった頃からです。そして伐採する時は、のこぎりは使ってはならず、必ず斧でするようにとか(のこぎりで伐採すると音が聞こえないので、盗伐されても分からない)「枝1本、腕1本」という言葉があるように森林の管理は非常に厳しいものでした。それが個人として森林をもてるようになったのは明治時代になって近代国家として土地の所有区分や売買のルールが決められてからです。このように森林と言うものは、昔は非常に大切なもので、木材産業というと日本にとっては米に次ぐ重要産業でした。
ちなみに中川木材産業の先祖も江戸時代は木材は藩の統制品で扱うことができず、ロウソクのロウを「はぜの木」から作りロウソク屋をしておりましたが、明治になって藩の統制が解除されて木材業に転じたといういきさつがあります。